この3ヶ月間の彼の話は太平洋戦争の14年間と、高度経済成長期の14年間の共通性だったのだけれど、今日面白かったのはそのいずれもがまだいけると思ってそのまま看過した結果としての間違いだ、というもので良かったのだと思うのだけれど、これが今正に起こっていることそのものだという気がする。原発の問題にしても、東電福島第一原発の正に崩壊に際して、私たちの国はそのマジョリティーが「まだ大丈夫だ」と思っているのではないのか。これは正に同じ轍を踏んでいるということではないのだろうか。
そして、いずれもその正に終末期にはこんな混乱の時期なのだから、少々のことには目をつぶるしかないという乱暴そのものの論理を押し通してきたのではなかったか。今正に、この国では3万人以上の人たちが覚悟の自死を強いられ、多くの若者が「企業が潰れては全部の雇用がなくなってしまう」という総動員令によって「非正規社員」としてあっさり切られてしまっているのではないのか。国民の安全なる存在なくして国家が成立した試しがあるのだろうか。歴史はただ受験の要素としてあるのではないだろう。将来を見据える経験として存在するのではないのだろうか。
既得権益保有者優先主義はやはり大間違いだということは歴史が証明している。
帰り際にかなり生臭い本をBook1stにて入手。
- 作者: 鹿島圭介
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/06/27
- メディア: 文庫
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