ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

同期生と会う

 ライターになりたくてしょうがない同期生に久しぶりに会う。丸ノ内線のホームで待ち合わせた。二丁目の三州屋を覗いてみたい欲求に駆られたけれど、最近膝が痛む状況を考えると面倒になり、まず銀座のライオンに行って生ビールを飲み、ソーセージを喰らう。カメラを持ち込まなかったことを後悔する。雑誌「東京人」の最新号、特集「銀座70話」42頁に出ていた昭和30年頃の写真と寸分違わぬ正面硝子モザイク壁画(硝子なのか、あれは!)に見入る。もう70年も経っているらしい。ここは駐留軍に接収されてここでBBQをやっていたという話を聞いたことがある。だから天井や柱が煤けているんだと。
 どうやら一人で来られる常連さんが集まるテーブルが一番奥になっているらしくて、見ていると一人でやってきた人が「やぁ、やぁ」といいながら集まってきて呑む。見ると必ず皆さん小ジョッキというか、金の縁の、背の高いグラスである。見事なまでに平均的に泡の跡がついている人もいる。お手本のような飲み方である。
 上の階にかつてみゆき通りにあった唄の店のようにビールを片手に唄うところがあるらしく、チロルというか、ドイツの田舎のような民族衣装を着たお姉さん方が三人ほど出てきて、唄うのにはびっくり。♪さぁかずき、あっげってぇ〜、と朗々と歌う。先日の橋のたもとのとろろ屋でのギターの弾き語りに比べれば、まだこの方が違和感はない。(あたりまえか・・)
 こういう時にいろいろ試せばよいのに、いつものハーフ&ハーフとか平凡な生とかばかり呑む。それよりも話に夢中であった。
 彼が腹が満ちていないというので、コリドー街より一本中央通りよりの横町にある「東生園」という中華屋で彼は五目焼きそば(かつて私が大好きだったもの)、私はころころした焼き餃子と小籠包をつまみにビンビールを少々。
 三軒先の地下へ潜っていつものバーへ。先客友人あり。彼はすでに呑んでいて帰ろうかというところだったらしいが、無理に押しとどめてもう一杯。これがいけなかったのか、彼は私の鞄を持って帰ってしまい、後から電話をかけてきて確認。タクシーを駆って戻ってくる羽目に。とんだ物いりで恐縮する。しかし、最近みんななんの変哲もない黒い鞄が流行るものなぁ。