ほぼ足りてまだ欲 その先

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また風呂

 お風呂に行く。この沿線には何軒もの公共(といっても第三セクターである場合が多いけれど)の風呂が存在する。何も夏料金があってその金額が1500円もするような日帰り温泉に行く必要は全くない。何しろ軒並みに500円で回数券すら存在する。平日の午後だともちろん利用者の中心は近隣のおじいやおばあで、中には農作業を終えて一汗流しに来ている人も多くいる。その証拠に駐車場には軽の作業用トラックがちらほら見られる。こういうところは明らかにはとんでもなく派手な車が列をなしている1500円風呂とは違う。1500円日帰り風呂に行く人たちはそんな風呂にまさに行っている、そして行く事のできる、そんな自分が嬉しいわけだから、値段は関係ない。
 1500円風呂のひとつを経営する会社は今度新しいコンセプトの宿泊設備をオープンした。遠く離れた駐車場でお客を迎え、そこから専用車で宿泊施設まで送り迎えをし、その施設環境内では車を自由に走らせないというもの。しかも客室はどうやら一つ一つが独立してあるらしい。米国の国立公園で駐車場から先はすべて電動の公的相乗り車でないと移動できないというシステムが存在するが、それのお試し版のようなものである。しかもミニマム2泊以上で、これは全く西欧のリゾートコンセプトをそのまま取り入れている。つまり、やり方としては“むこう”で普及しているけれど日本にはまだ導入されていないシステムの先取りという古来延々と続く方式の繰り返しに過ぎない。しかし、とうとう日本もそれだけ富の偏在が顕著になってきた事の表れかも知れないと、そのシステムに消費者として参加できないもののひがみで申し上げてしまう。