ほぼ足りてまだ欲 その先

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日記

 原彬久(はらよしひさ)編、中公文庫版で、なにかの参考になるかも知れないと持っている。底本は2003年刊行。妖怪のあの声がそのまま出てくる気がする。あの嫌な声だ。中で「弟は日記をつけているらしいが、まだ刊行するべきじゃない、あまりにも生々しすぎる」といっているのを見た。ホォ、あいつの日記があるのか、きっとそれを読んだら、あいつの声で読めるかもしれないと思った。
 編者の原彬久は、予備校の机に「このさいしょうがない」とふりがなを振って掘られていた国際商科大(現:東京国際大)の教授だった人で、政治家といわれる人のインタビューで知られたらしい。名前は見たことがあるけれど、著作に触れたことはあまりなかった。


 隣の区の図書館で調べると、朝日新聞社刊行で全6巻で1998年に刊行されている。一巻を借りてきてみたが、結構プライベートにも触れていて、ニューヨークへいった時に、息子の佐藤信二のためにゴルフクラブを買って船便で送ったなんぞと書いてある。佐藤信二は某鉄鋼メーカーに20年ほど勤めていたが、結局1974年に全国区から参議院議員に当選。工場のある県での得票数が少ないといって話題になったことがある。親父にそっくりで、鼻持ちならないことおびただしい。