ほぼ足りてまだ欲 その先

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センター試験とやら

 私が現役で大学の入学試験を受けたのはもう40年ほど前のことだから入学試験の方法も全部違っていて今のシステムが良く飲み込めない。国立は一期と二期に分かれていたけれど全く国立を受けるほどの学力を持っていなかったのでそっちの試験科目なんて全く考えてもいなかった。確か5教科だったかと思う。文系の私は私立ならば嫌いな数学(数II-Bといわれるところまでは分かっていたつもりだったんだけれども)は放り出したくて、そうくればもう国立・公立の目はない。ましてや物理、生物、化学なんてお呼びじゃなかった。私立は当時ほとんど社会を一科目、後は英語と現代国語、漢文か古文といった案配だった様な気がする。今から考えればそれでも頑張って理解を深める工夫をすれば学費の安い国立か公立に進学できて親孝行だっただろうに、遊びたいばっかりにできるだけ手を抜いていける大学ばかり指向していた。こうして考えるとあの頃から今まで人生上の方針は全くぶれることがない。といえば聞こえはよいが、とにかく手を抜いて愉しむ、ということでやってきてしまった。
 どうしてこんな「大反省」熟考に入ってしまっているかといえば、昼のニュースでそのなんたるかを知らない「センター試験」の様子を見た時に、中に明らかに老年の域に入っているであろうおじさんの後ろ姿を発見したからなのである。「え、センター試験って一体どれだけの勉強をしなくちゃならんのだ?」とざっと見ると大学によっては文科系でも国語、地理歴史から一科目、公民から一科目、もし私だったら『数学I・数学A』、『数学II・数学B』、理科から一科目、外国語から一科目(大学が必要としていようがいまいがリスニングを含む)を受験しなくちゃならん(これであっているんだろうか、全く分からんけれど)。何度もいうが、なんとこれだけの科目を勉強してこなくちゃならない。現役の高校生はずっと継続的に勉強してくるんだからまだしも、一度社会に出て30年間ほど仕事に熱中してきた後で、今の中身に合わせた勉強して受験したとして、一体一年間で制覇できるのだろうかと途方に暮れるではないか。そう考えるとあのおじさんがあそこの席に座るまでに一体どれほどの決意とどれほどの積み重ねをしてきたのかと思うとただただそれだけで頭が下がるのである。あのおじさんが志望の大学に入ることができることを、そしてやろうと思っている研究に思う存分邁進できることを心の底からお祈りしてしまうのである。