ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

ガス工事

 おそらく公正取引委員会の発表だろうけれども、東京ガス大阪ガスなどが入札などによって発注したガス導管の建設工事に関して独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で公取委が立ち入り検査したと各社が報じている。大口径のパイプを非常に精度の高い技術で敷設するという工事だけに施工のできる企業が限られているというところに調整のしやすさがあるわけだけれども発注者側としても結構おいしい部分があるはずだ。この業界をちょっとでも覗くとすぐにわかることだけれども、電力会社にしても瓦斯会社にしても商品は市民生活には欠くことのできないインフラストラクチャーであるにもかかわらず地域に一社という圧倒的な寡占状態にあるわけで、こちらの方がむしろ問題が多い。いや、もちろん価格の協定は市場経済上においては大きな問題である。社会主義社会じゃないのだから。しかし、ガス会社のビルには必ず受注関係にありそうな企業がテナントとして入っていてどんなにテナント料が他に安いところがあろうが出ることなんて全くないし、それぞれの受注企業には必ずガス会社や電力会社の幹部子弟が就職しているのを見てもその長年にわたるインティミットな関係は誰が見る目にも明らかだ。地域に一社という公的機関に準ずる存在であるからこそ、こうした価格協定は選択肢のないユーザーである市民からの必要以上の料金設定となっているはずで、そこに大きな問題があるのだとしたら、むしろ、こうした性格の企業活動を本来的には民間の上場営利企業ではなくて公的機関が負担するべきでないのか、という議論に進んでもおかしくはない、のではないのだろうかという疑問もありかも。