ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

 久しぶりに夢の話だ。いや、その間夢を見なかったわけじゃない。随分見た。気がついた時には覚えていたのだけれど、眼が覚めてからすぐに出かけなくてはならないなんてことが多かったので書き留めることができなかった。
 ところが今朝の夢はとんでもない夢で、眼が覚めた時には、あぁ、本当にこれが夢で良かった、というものだった。
 なぜか、かつて随分苦しめられた上司とその友達というおじさん二人に(私は夢の中ではそれほどおじさんではないのだ)いやいやながらタカを括りながら一緒に伊豆の方に行く。結構警戒しながら同行しているのだけれど、所々で彼ら二人からちょっかいを出されるのだ。それはある時は急に回し蹴りをかまされたり、足を引っかけられるなんてことだ。なんだ、こいつらまだこんなことをしてやがる。つまらねぇことをしやがるなぁと思っていた。後から考えるとこんなことは序の口だった。
 私が一度反撃すると、突然目つきの悪い奴が部屋の中にすとんとやってきて、ナイフを手裏剣の様に投げつけるのだ。私が組んでいた裸足の左足の皮一枚をかすめて畳にすとんと刺さる。かすかに血が滲むのだ。「いうことを聞かないとそのうち痛い目に遭うぞ」といいながらあっという間に私の右足の踵の皮をめくる様にしながらコインの様なものを2-3枚剥がした皮の中に押し込むのだ。勿論痛くない訳はないのだけれど、耐えられない痛みではない。しかし、これには驚く。そのうちにそいつは私の身体中に電極をぱっぱと差していく。その電極に(どうしたものか分からないのだけれど)彼は任意で電気を流す。すると身体にはショックが流れる。そんな仕打ちをどんどん受けながら私はこれは確か前にもあの二人から受けたことがあったなぁ、なんでそんな奴らだと分かっていながら私はまたあいつらの術中にはまってしまっているんだろうと思い、あぁ、もう彼らが改心したんだろうと思った自分が阿呆だったなぁとしきりに後悔するのだけれど、とにかく次から次に攻撃されてしまうものだからそれに対処するしかない。対処ったってろくなことができる訳ではなくて、ショックがやってくる度に目をつぶって身体に力を入れるだけだ。そのうちにどんどん意識がとぎれがちになる。意識を失ってしまえばその方がよっぽど楽なのにと、それを待ち望み始める。
 そのうち、そんな仕打ちをされながらズルズルとまるでイエスがあの坂道を行く様に移動していく。すると、あっちからもこっちからもそんな仕打ちを受けている連中がその場所に移動してくる。挙げ句の果てに気がつくと下着だけになっていた私も広くて小高くて木が生えていない場所に据えてあるまるで巨大なおでん鍋の様な水槽の中に放り込まれるのだ。あぁ、結局死んでしまうんだろうなぁ、あんな奴らのためにこんな目に遭うのは本当に悔しいなぁと思っているところで、眼が覚めた。今日ほど、「あぁ、夢で良かったなぁ」と思ったことはあんまりないなぁ。
 昨日友達の甥っ子から職場で自分だけに辛く当たる先輩の話を聞かされて、自分のそんな体験を想い出したからかも知れない。あの職場のことはいつまで経っても記憶の片隅から消えていないようだ。がんじがらめにされた挙げ句の果てに「動かない奴」と陰口をたたかれていた日々のことは容易に忘れられないのかも知れないなぁ。