ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

突然の禅問答

 昨日のことだけれども、やっぱり気になるので、書いておく。デパートの中の衣料品店での出来事だ。
 夏に電車に乗るとあまりの冷房の利き具合に私は寒くて体調を崩しかねないので、いつも薄手のカーディガンを持って歩く。セーターだと簡単に羽織れないので、カーディガンに限る。永年愛用してきたものがさすがに何度も洗濯しても薄汚れてきてしまったので買い換えようとためつすがめつしていた。
 そこに歳の頃なら50くらいのおじさんがつかつかと全くためらいもなくまっすぐに私を見つめて入ってきて、「おにいさん、親対子っていう時のこの「対」ってどういう意味?」とお訊ねになるのだ。一瞬私は我を忘れ、この人が誰でどんな事情でこんな事を見ず知らずの私になんの前触れもなくお訊ねになるのかがわからず、取り乱す。
 「そりゃ、比べるっていうことかなぁ、いや、対峙するっていうか・・・」それを明確に否定して「いやいや、親対子っていうときの「対」だよ・・・」といいながらどこかに消えていった。しばらくして我に返って周りを見回すと、もうそのおじさんは見あたらない・・というか、見あたらないことを期待するというか。あとになって考えると向き合うという意味だ、とでも答えれば良かったのだけれど、ある意味ではこれは相当に深い哲学的思考かも知れないし、禅問答だったのかも知れない。
 一体、何事だったのだろうか・・・・。