午後にちょっと小腹がすいたなぁと、何か食べたいなぁと食料庫を探っていると「お豆と雑穀のホットケーキミックス」なるものを発見した。「株式会社協和 だんらん」と書いてある。原材料名：小麦粉、大麦粉、砂糖、でんぷん、もちきび粉、でんぷん分解物、黒ごま、粉末あん、粉末おから、黒米粉、もちあわ粉、ベーキングパウダーと記載してある。なるほど、こういうものが今の時代には売れるような機が熟してきているということなんだと思った。この私ですら、何となくこういう方が自分にはよいような気がする・・・まぁ、気がするだけだけれど。
「はくばく」の商品には「大麦と野菜のホットケーキミックス」なんてものもある。
これを焼きながら思いだしたのはバブル真っ盛りの頃のこと。大豆の全粒粉が身体によい、という話を誰かが仕込んできたらしくて、これがこれから先、学校や病院の給食には積極的に取り入れられるようになるのは眼に見えていて、だからこそこの大豆を全粒粉にするプラントを造ろうじゃないかという話だったらしい。らしいというのは私はまったく違う仕事をやっていたんだけれど、これに取り組んでいた人たちがその全粒粉を使ったクッキーを作っていて、それを客先に持っていくお土産にしていたのだ。今から考えたらあまりにも早すぎた。今だったら遅すぎるかも知れないけれど、いかんせんあの時にそんなことを考えていても販売量がどっと増えるわけがなかった。小さい規模ではじめれば十分間に合うような需要でしかなかったものなのだ。きっと人生にはこうしたタイミング、運、そして決断、というものが必ず最後に効いてくる。大きな体で細かい動きに対応するのはそりゃ難しい。味噌汁にもこの全粒粉を入れると身体に良いのですよ、と随分説明された記憶がある。
