ほぼ足りてまだ欲 その先

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ファーブル昆虫記

 ラジオ深夜便を聴いていたら仏文学者の奥本大三郎が出てきて話をしていた。集英社から「完訳ファーブル昆虫記」が全20冊で刊行中なんだそうだ。ファーブル昆虫記を私が手にしたのは一体いくつの時だったんだろう。全然思い出せないのだけれど、中学生になっていたのか、なっていなかったのか。一体どこで手に入れた本だったのか、借りてきたのか、うちにあったのか、全然覚えていない。何しろ始まりがフンコロガシの話だったことしか覚えていないのだから、多分ちゃんとは読んでいないに相違ない。それと一緒にフンコロガシが後ろ足で糞を押しながら後ろ向きに運んでいく場面を覚えているんだから、ディズニィーなのか、日本のものなのか知らないけれど、映画で見たこともあるのだろう。
 私はひとつのことを徹底的に掘り下げるという根気を持たない子どもだったし、今でもそんな大人なんで、そんな奴には虫の世界にとことん埋没するということができない奴だったから向いていなかったに相違ない。それでも捕虫網、虫かごは夏になると必ず持っていたことだけは覚えている。当時は子ども向けのそうしたものはたやすいものでできていて、壊れやすかったけれど、安いものだった。なにしろ虫かごなんて竹籤でできているのが当たり前だった。それでも私に捕まるのはモンシロやらモンキやらで、トンボだってギンヤンマなんてなかなかだった。ヘタックソだということは研究心がなくて、根気がないということだ。これは長ずるに及んでなんにでも表れる。
 性格なんてものはそう簡単にはかわりゃあしないんだろう。とんだところに話が飛んだ。

完訳 ファーブル昆虫記 第1巻 上

完訳 ファーブル昆虫記 第1巻 上