ほぼ足りてまだ欲 その先

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日比谷野音

 泉谷しげるが全面に出ている「日比谷 ライブ&マルシェ 東日本と愛をかわそう」というイベントが12-13日に日比谷公園で実施される。後援は農林水産省、東京都、読売新聞東京本社というところがちょっとどうよという雰囲気満載だった上に、このイベントの売りは「東日本の産直野菜や肉、魚、お酒、木製品などを試食・販売」っていっているところだ。「東日本」として、その産地を具体的に表していないところが問題視されたようで、ネット上では賛否が飛び交っているらしい。
 ミュージッシャン達の面子を見ていると、あぁミュージッシャンの力ってこんな時には素晴らしいものがあるなぁと思うのだけれど、このイベントの裏を考えなくちゃならんのよね、と考える必要がある。
 特別協力:フード・アクション・ニッポン推進本部というものがいったいなんなんだろう。一体誰が何を目的に作った組織なんだろう。噂によるとこの組織の事務所はどこにあるかといったら電通の中にあるんだという話だし、そこから類推すると、どうやら官がつくっているテンポラリーな組織で、こういう類はイベント屋が儲かるその場しのぎのアクションだと理解するのが結構正しかったりするわけで、サイト(こちら)を見ればすぐわかる。
 「農林水産省は平成20年度より「食料自給率向上に向けた国民運動推進事業」を立ち上げ、そしてこの度、その基盤となる組織として「FOOD ACTION NIPPON推進本部」を発足いたしました。」と書いてある。なんだ、農水省電通に発注しているもので、今度の震災の復交を願って構成された組織だというわけではない。
 今一番心配になっているのは、私達が入手可能な食材が東京電力によって放射能汚染されているか、それとも問題ないのか、という観点である。本来、提供される食材が食べても内部被爆する心配がないものであるということを、公的機関、あるいは第三者機関によって証明されるべきであって、その証明されたものを大いに食べて無闇に拒否することのないようにするのが、官の役割な筈だ。
 そこについて何も触れずに、ただ「愛」だといって「食べよう!」というのは間違っている。いくらいい加減なミュージッシャンだといっても、そこを人任せにしてイベントの表に立つのはうっかり八兵衛も甚だしい。軽率の誹りは免れないだろう。