ほぼ足りてまだ欲 その先

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福島市大波の米

福島市大波地区(旧小国村)で収穫されたコメから国の基準(1kg当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、政府は17日、同地区の今年産のコメについて出荷停止を福島県知事に指示した。コメの出荷停止は初めて。
(中略)
出荷停止になったのは、同地区でとれたコシヒカリの玄米から1kg当たり630ベクレルが検出されたため。
こちら)(asahi.com2011年11月17日20時30分)

 第一に国の基準といわれる1kg当たり500ベクレルはどこまで妥当性がある数字なのか。

 テレビのニュースではこの農家が自主的に検査測定をした結果だという。ということは引っかからずにどんどん流通している米があるんだと理解して差し支えないだろう。これで良いのか。

今月14日、地区内の一農家が自宅で消費するために保管していたコメの安全性を確かめようとJAに持ち込み、簡易測定器で測定。高い数値が出たためJAが福島市に連絡し、県で詳しく検査した結果、玄米で630ベクレル、白米で300ベクレルを検出した。農家はこのコメの出荷も予定していたが、まだ市場には出回っていないという。(毎日新聞 2011年11月16日 21時58分(最終更新 11月16日 23時49分)こちら

 この一連の動きをニュースでの取り上げ方で見ると、この国での食品に対する考え方はどうやらかつてのスタンスとは大きく違ってきているのだろうかと思える。原発がらみでの食品汚染についての考え方に根本的に間違っている。時間が過ぎれば埃のようなものでどうにかなるんだとでも思っているのではないだろうか。雪のように融けてなくなるとでも思っているのではないだろうか。
 日本人のソウルフードといっても良い米の品質管理という観点からいったら、絶対に人体に影響のでないレベルで管理する必要があることを霞ヶ関も永田町も、マスコミも無視しているのではないのか。米というのは通常だったら日本人は毎日食べる。それも家では同じ袋の中に入っているものを連続的に調理して食べる。この一膳だけを食べたらもう二度とこれと同じソースの米を食べない可能性が高いわけではない。
 今回の一連の報道を見ていると、ほぼ日本産の米についてはチェックしているとはとてもいえない。野放図だといってもよい状態だ。確かにどう考えてもすべての米粒を計測することができるわけはない。だとしたら、余計に少しでも危険性のある米の流通を差し止めるということをやらない限り、私達消費者の安全を確保するということは殆ど難しい。
 マスコミも含めて真剣に取り組む体制を構築していないことは決定的な問題を将来に残したことになる。