わが家の冬の合図は朝起きた時のガラス窓の結露なんである。なにしろ私の部屋は北東角で、夏の間は涼しくてこの上ないのだけれど、冬の訪れとともに、とんでもなく寒くなる。狭い部屋に人がひとりいるとそれでも温度は上がるらしくて、朝には結露出窓が曇っている。これがつ、つぅ〜と下に流れていく。すると窓枠に貯まる。そしてそのままにしておくと、これが黴になる。だから、拭かなくてはならない。拭くためには窓に近寄らなくてはならない。そのためには足下を確保しなくてはならない。ということは床に置いてある本を片付けなくてはならない。それができなくて拭かないでいる。まずいよ。
