ほぼ足りてまだ欲 その先

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福島第一原発

 昨日の夜の福島第一カメラを見ていたら右の方、つまり4号炉の方の灯りに照らされている部分がゆらゆら揺れていて、まるで煙が立ち上っているかの如くに見えたのだけれど、これはカメラやネットで画面が揺らいで見えているだけだろうと(希望的に)判断して寝たのだけれど、ツイッターのタイムラインを読んでいると、どうやら本当に煙が出ていたといっている人がいるらしい。それが午前6時頃にようやく収まったとしてある。俄には信じがたいけれど、これまでの東電、政府の隠蔽体質を考えるとあながちないわけではないなと思えてしまって不安は募る。本当に除染をして意味があるのだろうか。気休めにしか過ぎないのではないのか。こうしておけば住民がパニックに陥らないだろうと金を溝に捨てているのではないのだろうか。
 福島第一原発ではこんなことがあったことがようやくわかってきた、というより、ようやく報道されるようになった。

福島第一原発:1991年事故でも非常用電源起動できない状態
 東京電力は4日、福島第一原発のタービン建屋地下で1991年10月に起きた非常用電源部屋の浸水事故について、非常用電源は起動できない状況だったと発表した。昨年末の発表では非常用電源は機能していたとしていたが、当時の報告書を詳細に分析し、訂正した。
 東日本大震災に伴う津波で浸水し、非常用電源が起動できなかったことが今回の事故の一因になった。20年前は外部電源が機能していたとはいえ、当時の経験を教訓にできなかったことになる。
 東電によると、配管が腐食したために中を流れる原子炉の冷却用海水が毎時20立方メートル漏出。部屋にあふれて非常用発電機と配電盤が約60cmの深さで冠水した。報告書にあった電気抵抗データなどから起動できない状態だったことが判明したという。
 東電は「地下の方が耐震性が優れているので置いた」と説明した。【比嘉洋】(毎日新聞 2012年1月4日 20時28分)

 この非常用発電機が地下に設置されたのはGEのオリジナル・デザインのままだったということはNHKの番組でも明らかにされてきているので、今頃そんなことを言い通したとしてもそれが通らないことは明白で、毎日新聞が東電の主張をそのままに掲載していることは報道のスタンスとして言葉が足りていない。
 確かにこれまでの新聞の記事の書き方としては主張をそのまま掲載するのがやり方だったかも知れないけれど、この事件でそれが「報道」のあり方として、足りていないということに気がついたのは新聞の側ではなくて読者の側だったというのはこれまでの社会通念をひっくり返すに充分だ。