突然民主党がテーマとして抱えているとマスコミが報じ始めている国民総背番号制なんだけれど、かつてこの考えが俎上に載った時はプライベイト情報への侵害だと大きく語られていた筈なんだけれど、今回はどうもその反応が鈍い。それはどういうことなんだろうか。
この反応の違いがなにか意味がありそうだ。そもそも「マイ・ナンバー」なんてなんだか郵便局が新しく始めたキャンペーンみたいな名前つけやがって、これが気に入らない。アメリカのsocial security numberだとか豪州のtax file numberなんかに較べると目先をくらましてなんだかわからない雰囲気にしてしまえば良いんだという姑息な構え方が匂ってきそうで、これは許せないものがある。
これを運用すると、所得の捕捉がしっかりできる、つまり税負荷が平等化される可能性が高いという意味では議論するべきだろうかと思うのだけれど、今回マスコミが論議していない「個人情報の政府公共機関による全把握」が最も大きな問題だ。というのは知られなくて良い情報まで掴まれてしまう危険性は限りなく大きいし、それは怖ろしい時代がやってきてしまう可能性だって充分にある。それよりももっと大きな問題はそうした情報を果たして霞ヶ関がしっかりと保全できるのかという疑問だろう。年金情報のあり方を振り返り、原発問題での隠蔽性格、公的文書に対する意識の低さがあって、ハッカー対策に対する不信感が募るということなのだ。
なんでマスコミがこの点について反応しないのだ。
