ほぼ足りてまだ欲 その先

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アルジェリア・テロ

 依然として日揮関係者10名の行方が確認されない。これは絶望的だということだろう。いくら軍が駐屯していたとはいえ、一気に攻め込まれたらあの砂漠の真ん中の施設ではひとたまりもないだろう。モンゴルの草原でもそうだけれど、周りに砂しかない砂漠の真ん中というのは周囲360度が見渡せてもその視界の届く範囲というのはそんなに距離がない。つまり、見えている地平線は実はそれほど遠くではないということだ。せいぜい5kmもないだろう。こっちの視点も地上1.5mほどだし視界の中にも高いものがないとそんな程度しか見えない。東京から富士山のてっぺんが見えるのはあっちがあんなに高いからだ。
 だから、車が一気に走ってきても見えてから近くに来るまでにあっという間だったりする。車で走っていると地平線にどかっと大きなものが見えてきたなぁと思って近づいていくとたかだかドラム缶だったりするという具合に、意外なことが多々ある。
 そこへどんどん攻め込まれたら逃げるところがない。ガス生産拠点で武器をぶっ放すのは大変に危険なことだ。テロ集団もさることながら、アルジェリア軍もとてつもないことをした。これでは戦争だ。敵を殲滅するためには味方の犠牲もやむを得ないという思想だ。その犠牲になってしまう可能性が高くなるとこれはアルジェリアにとっても今後のことを考えると好ましいことではない筈なのだけれど。
 これでは北アフリカ地域で仕事をする企業が保険を掛けようとすると、それを引き受ける保険会社もびびるし、引き受けたとしても保険料が高くなるかも知れない。
 それにしても日揮の社長が現場に行っているという報道を聞いて驚いた。大したものだ。現場の受け入れは面倒かも知れないけれど、社長自ら現場入りをするのは人が財産であるエンジニアリング企業としては必要なことだろう。昔働かせて貰っていた会社だったら、これはちょっと考えられなかっただろう。