贅沢という言葉の定義は難しい。金を遣うことがことが贅沢なのかといったらそうではないだろう。例えば学校に行くために今では大学でも専門学校でもおおよそ一年間に百万円ほどの学費がかかるはずだけれど、それを贅沢という人を今では聞くことはない。しかし、これを無駄にする、つまり学費を払っているけれど、それに見合うものを享受しないというのは「贅沢」というべきか「無駄遣い」というべきだろうか。
「贅沢」と「無駄遣い」とはどこが違うのだろうか。あんまり違わないってことだろうか。身分不相応なことをすることを「贅沢」というのだろうか。だとするとその「身分」というものはなんだ？
例えば、ルイ・ビトンのバッグを入手するのは一体誰がどう入手するのであれば贅沢でも無駄遣いでもないのだろうか。自分で買うのではなくて、人に買ってもらうのはどう考えても「贅沢」だといって良いだろう。これを身分不相応というのだろうか。じゃ、ルイ・ビトンのバッグをドン・キホーテで買う、あるいは質流れ品で買うのはどうだ？新品に比べたら、あるいはルイ・ビトンのお店で買うのに比べたら安い。ということは無駄ではない、あるいは贅沢ではないのか？
じゃ、生活保護受給者がクーラーを部屋につけたいというのはどうだ？無駄遣いか、贅沢か、はたまた当然か。
