ほぼ足りてまだ欲 その先

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要介護3

 日本の高齢者介護の根幹は2000年の社会福祉構造改革以来、介護保険によって網羅することになっている。しかし、要介護度認定に様々な問題があって、これは最初からいろいろ物議を醸している。厚労省でこのシステムに取り組んだ人たちは自信満々だったけれど、初めから、じゃ、これはどうするんだ、あれはどうするんだと現場からの異論が様々に出てきていた。
 それがここに来て特別養護老人ホームに入ることができる利用者は要介護度3以上じゃなきゃダメだってことにするっていいだした。
 ちょっと待って貰いたい。その要介護度認定にまず問題があるんじゃないのか。そもそも認定に際して、「あぁ、私はもうダメなんです、え?耳が聞こえないから大きい声で言って!?」と大きな声でいったら、コミュニケーションは大丈夫だといわれかねない。ずっとその時だけ普通にしていられる認知症の人だっている。イヤ、そんな例は枚挙にいとまがない。「大丈夫ですか?」と尋ねられたら直ぐさま「はい、大丈夫ですよ」と答える、実は大丈夫じゃない人たちはたくさんいるのだ。特に認知症でいながら体力は全然大丈夫なんだという人はいくらでもいる。
 つまり、今度の処置は現場の実情に全くそっているわけではなくて、要介護認定をあたかも留学の為のT0FELかなんかと間違えているのではないかという気がする。