ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

諸般の事情

160825
久しぶりに車の運転をしているとやっぱり疲れるというのと、滞在している地域がとても涼しいということが相まって、とてもよく眠れてしまう。東京にいたら一気通貫で6時間寝ていたことは近頃はない。もっとも朝飯をしっかり食べてから一時間ばかりまた寝てしまった。
今日は天気予報が万全なのがわかっていたので、足を伸ばして松本へ城を見に行こうじゃないかということになっていたので、9時40分には出発した。どうもナビゲーターをうまく御しきれていなくて、選択したルートが必ずしも自分が思っていたルートではないものだから、「あれ!ここ曲がったほうがいいよネェ」と自己判断をしてしまうと、ナビがしきりに設定ルートに呼び戻そうとする。それにしてもナビゲーターは根気強い。しまいには「好い加減にしろ!もう二度と教えちゃやらんぞ!」と怒鳴られたりしたら怖いね!とバカを言いながら152号線から254号線を走る。
三才山(みさやま)トンネルは内側が白いパネルが貼られていて同じ光量でもとても明るくていいアイディアだ。途中で二ヶ所ほど工事で片側通行になっていたけれど、それほど渋滞をしていたわけではない。この有料道路の通行量は普通車は片道510円。ETCは使えない。
松本城に到着したのは11時45分頃。冬場雪置き場になるところが駐車場になっていて一回300円。ただし、ここは松本城の入り口までは結構歩く。その手前に大きく「そば庄」と書いた建物があって、そろそろ空腹を感じていた私がものすごく惹かれてしまったので即入ってしまう。一階のテーブル席がいっぱいで二階に上がったら座敷だったので、下でテーブルが空くのを待たしてもらった。
わざわざ「松本城店」と書いてあったから元々の店はどこか他にあるということだろう。いつものようなバランスで注文するので、かき揚げがありますか?とお伺いしたら、ないということだったので、天ざると盛りを注文した。「盛りは二枚盛りじゃなくて大丈夫ですか?」と聞かれたので、あれ?量が少ないのかなぁ、信州なのに?と思ったのだけれど、量的には全く問題がなかった。天ぷらは慎ましやかな感じで海老、薩摩藷、竹輪、烏賊、そして味も香りもない何かの葉っぱ。日頃基本的に盛りを注文するものだから、海苔が乗ったそばを久しぶりに食べた。海苔の香りが良かった。
さて、それでは松本城を見ようと歩き出すと、暑いの暑くないの!あとで聞くと最高気温は33.6℃!ちょうど同じ頃松本文化会館では小沢記念松本フェスティバルの蕎麦パーティーがあって、かの小澤征爾エストロも蕎麦を手繰っていたんだと、あとでテレビのニュースで知った。
有名人といえば、行き帰りの千m道路では大日向への曲がり角までの間に県警の公安があっちにも、こっちにも立っていて、白バイが警らしていて、お偉い方がこられていることを示していた。毎年この時期に来られて、サーヤがお世話になった大日向へ来られる。
松本城は五月の連休やお盆休みの時期には延々と長蛇の列になるそうだけれど、今日はほんのちょっと待つだけだった。入場料は大人が610円。シニア割のような各種割引は一切なし。みんなして天守閣に登るわけだけれど、小さな子連れやじいさんばあさんは大変だ。上に驚くほど急な階段がある。階段というよりも梯子といった方が相応しいくらいのもの。いや、おっかなかったよ!しかし、上まで上がると通り抜ける風が気持ち良かったなぁ。
不思議なことに外国人と(と言っても英語圏)日本人の国際結婚一家という雰囲気の家族が何家族もいて不思議な雰囲気だったけれど、時代が動いていることなんだろう。そういえばわが家の周辺にもそんな家族が増えているものなぁ。
帰りはただひたすら同じ道を帰るのだけれど、途中で温泉に浸かりたいなぁと、ネットで見た霊泉寺温泉にある共同浴場を目指す。松本城からだと45分くらい。街道から曲がるやいなや、本当にこの先に温泉があるのか!と心配になるような寂れた道である。ネット上には霊泉寺というお寺の駐車場に停められると出ていたので、「無料駐車場」のサイン通りに停める。3台しきゃ停まっていない。
奥へ歩いて行くと、数軒の温泉宿らしきものがあって、右側にコンクリの建物。それが共同浴場だった。
ネットで調べた情報は大分昔の情報のようで、入場料が100円となっていて、今時それはすごいな!と思っていたらそれはやっぱり二倍となっていて、といっても200円だった。間に受付の部屋があって両側の窓からお金を受け取るようになっているけれど、今はそこには誰もいなくて、自分で箱に200円を入れるようになっている。その小部屋にはこたつがそのままになっていて、冬は寒そうだ。男湯には全く誰も入っていなくて、ただかけ流しのお湯が溢れる音がしているだけ。もちろん200円だから石鹸もシャンプーも何もない。湯船から「ケロヨン」の黄色い桶で湯を汲んでザァザァとかける。熱からず、ぬるからずのお湯だけれど、この温度の中ではずっと浸かっていられない。女湯の方からはしゃべる声が聞こえるから少なくとも二人以上は入っている。あとで聞いたらおばあさんとお孫さんの二人が先客だったと言っていた。
しかし、コンクリの建物は随分昔に建った時にはさぞかし立派に見えたのだろうけれど、今ではあちこちシミが出ていて随分年齢を感じる状態になっている。いざという時にこれを建て直そうとすると資金的にかなり難しいことになりそうだ。この集落で支えるのは多分無理だろう。こういう遺産も近い将来支えられる状況にはなかなかならないだろうと思う。