ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

 昨日のパネル・ディスカッションのあとイベントのためにいつもだったら地下鉄で移動するのに、ちょっと時間があったものだからJRで移動。有楽町前交通会館の三省堂にはいる。怖ろしい人の人だかりで中にはデジカメで撮影している若き女性もいたりして、一体何事かと見ると「石田衣良」という作家のサイン会のようだ。小説家の名前は全く分からぬ。これで一体なんと読ませようというのかと思ったら「いしだいら」というのだそうだ。案の定本名が「石平」というのだそうだ。わかりやすぅ。
 それでなくてもどうも年の瀬の週末の本屋らしく、デイトと覚しきカップルやら待ち合わせの時間つぶしらしき人々等たくさんの人である。これから酒を呑むというのに重いものを抱えるのは嫌だと思って自重するつもりだったのだけれど、遂に手を出してしまった。

暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏

暗闘―スターリン、トルーマンと日本降伏

わが先達よりご紹介頂いたもので、必ずや読もうと思ったのでとりあえず入手。著者は1941年生、University of California, Santa Barbaraの歴史学の教授で専門は冷戦下における日ソ関係。大学のサイト。原著は2005年に英文にて「Racing the Enemy」として刊行されたもので日本語で刊行されてから既に22ヶ月が経つ。 日頃は文春新書の棚はすっ飛ばすのだけれど、時々この種が出版されるので油断ができない。一部が陸軍編、二部が海軍編の座談会で一部の出席者は黒野耐戸部良一半藤一利福田和也保阪正康。二部の出席者は戸郄一成(1948年生、多摩美術大学卒、大和ミュージアム館長)、秦郁彦半藤一利、平間洋一(1933年生、歴史学者。元海将補、元防衛大学校教授)、福田和也(1960年生、文芸評論家、慶應義塾大学環境情報学部教授)。昨2006年の5月に同じく文春から刊行された新書「あの戦争になぜ負けたのか」は一部が座談会で、二部がそれぞれの筆になるものであったが、そのシリーズのような感を呈する。こちらは半藤一利保阪正康中西輝政、戸郄一成、福田和也加藤陽子(1960年生、歴史学者東京大学准教授。日本近代史)。保阪には新潮新書に「あの戦争は何だったのか」(2005.07)がある。

忘年会

 地元の友人が主宰する忘年会があり、数え切れないほどの歌い手が次から次からステージに上がり、最後にはステージ上が人だらけと化し、いったい誰が唄っていて、誰が踊っているのか分からない状況となった。自分の出番が終わるまでは水を飲み続けていたからこっちはそうでもなかったけれど、出番が終わるやバーボン・ソーダを立て続けに煽る。気がついたら知らない唄のバックにたっていた。人のことは云えない。帰り道にもう10年以上会っていなかった青年が仕事をしている静かなバーに立ち寄ってまたグラスを傾ける。しばらく酒を呑みたくない。このまま続けるときっと依存症になりそうだ。
 ステージから降りた時に友達の隣に太田博美そっくりな女性がいて、私に挨拶をする。えっ!私はこんな女性に知遇を得たことなんかないぞ・・やや、どちらでお会いしましたか・・・いやだぁ、うちの事務所で会ってるでしょ!・・・そうもう既にそこで何度もお会いしている方であった。私はもう人を認識することができなくなりつつあるようなのだ。本当にアルツを疑った方がよいのかもしれないぞ。まずいなぁ・・・・。
 会場での集合時間に遅れそうで急ぎ足で駅に向かう途中、かつてお世話になったお寺さんの入口でお通夜の案内が出ていて、それに書いてあるお名前が見たことのある名前である。子どもの集団活動に加わっていた時にお世話になった近所のおばさんの名前だ。慌てて家に電話をしてお悔やみに行くように知らせる。私は約束を反故にできなかった。お世話になった方だった。ただただ、ご冥福をお祈りする。