川田正子さんが亡くなった。昨日のラジオ深夜便はその追悼番組を流した。尤も宇田川さんが聴取者の投稿を読みながら冥福を祈り、彼女の歌を流すというものであるが。それを聴いていて私の記憶に残っている童謡のいくつもが彼女の唄であることを知った。鐘の鳴る丘のテーマ「♪緑の丘の、赤い屋根、とんがり帽子の時計台」、「♪汽車、汽車、しゅっぽ、しゅっぽ」「♪みぃかぁんの、はぁなぁが、さあいているぅ〜」「しぃずかぁなぁ、しぃずかなぁ、さぁとのぉあぁきぃ〜」・・・もう枚挙にいとまがないというよりも、こうなると彼女の唄とともに私の音楽体験があったということなのだろう。不思議なことにわが家にはSPのこうしたレコードが何枚もあった。
前にも書いたが、私は小学校一年生の時にツベルクリンが陽転して、その後絶対安静に暮らさなくてはならなくなった時があった。その期間、ひとりで、電蓄を相手に暮らしていたといっても良かった。そんな時、ラジオで聞くものがないと、そんなレコードをとりだしては鉄針を交換しながら何度もならしていたことを思い出す。
