ほぼ足りてまだ欲 その先

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藤田嗣治

 NHKでやっていた「藤田嗣治」を見る。日本で評価されなかったという話をしていた。彼は自画像をたくさん描いていることを知った。戦争中に戦争画を多く描いたことも知った。彼のキャンバスは単なるキャンバスではなかったことを知った。キャンバスに下地処理をするなんてことが行われていることすら知らなかった。
 昨日見に行った東京都美術館での「白日展」を想い出した。今は超写実的な絵というものがある種の流行なのか、それとも私が知らないだけで、あの「白日展」というものが多分に写実的な絵を重要視する会なのか。もう本当に写真でもコラージュしたんじゃないか、というものまで存在する。
 それにしても多くの部屋を巡って三階分を見て歩くのにたいそうくたびれたのだけれど、大変に驚いたのは携帯電話で絵の写真を撮ってしまう人がいたことである。挙げ句の果てにキャンバスを触ってしまう人までいるのには開いた口がふさがらなかった。それも若い人ではないのである(この会場に入る人のあらかたは中高年の人たちである)。本当に世の中はなにもかもどうでも良い状態になってきているんだなぁと驚きの連続である。