ほぼ足りてまだ欲 その先

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給与(研修手当)の不満で死傷事件が起きていた

日本農業新聞によれば、今年の夏に千葉の養豚場で26才の中国人研修者が研修生受け入れ団体の職員と通訳の3人を死傷させたという事件が起きていた。「外国人研修生」という立場は職務を研修しに来るのだからと生活実費として研修手当を支払う建前になっている。だから、当然残業なんてことはあり得ないことになっている。しかし、外国人研修生は出稼ぎにくる感覚だし、受け入れた側は外国人労働者を導入したつもりだ。しかも、研修手当という格安の料金である。揉めないわけがない。

木更津の養豚場3人死傷:中国人研修生、殺人罪で起訴 /千葉
 木更津市の養豚場で3人が刺され死傷した事件で、千葉地検は13日、養豚場で働いていた中国人研修生、崔紅義容疑者(26)を殺人罪などで起訴した。起訴事実を認めている。起訴状によると、崔被告は8月18日午後5時50分ごろ、ペティナイフ(刃渡り9センチ)で横芝光町宮川、社団法人「千葉県農業協会」理事、越川駿(すすむ)さん(当時62歳)の腹を刺して殺害。成田市美郷台、人材派遣会社社員、宮崎良文さん(53)と千葉市稲毛区、通訳、会沢思学さん(44)を刺して重傷を負わせた。調べに対し、崔被告は「残業代がもっと高い研修先に移りたかったが、中国に帰れと言われた」と供述しているという。【神澤龍二
毎日新聞 2006年9月14日

当時2チャンネルにアップされていた朝日新聞20060902によれば

研修生が時給450円で月50時間前後の残業。養豚場主(68)は朝日新聞の取材に対し、「残業がわからないようにするために預金通帳を二つ作り、 残業代を別に入金するように協会幹部にいわれた」とも証言。7月ごろから、「もっと給料の高いところに移りたい」と訴え、8月中旬には部屋に閉じこもるようになったという。 研修継続が難しいと判断した協会と養豚場主は、崔容疑者の帰国を決定。空港に連れていこうとする越川さんらを崔容疑者が刃物で刺し、 自らも農薬を飲んで自殺を図ったが命をとりとめ、23日逮捕された。 県警の調べに対し崔容疑者は「給料がもっともらえると思っていた」「大変なことをした」などと供述。「来日前、中国で100万円ほどの借金をしてきた」と周囲に語っていた。養豚場主は「協会幹部には『パートを雇ったつもりで使えばいい』と言われた、本人が『やらせてくれ』というので残業もさせた」と語った。450円にした理由についても、 同じ協会幹部から「研修生間で格差が生じるので、450円以上でも以下でもだめだと言われた」。 この養豚場主は7月、6万5000円の正規の研修手当を口座に入金し、主食補助の5000円は現金で手渡す一方、 約2万5000円の残業代は別口座に入金したという。