ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

原田忠幸

 今回これが長部正太のピアノを聴く最後のチャンスだった。明日は東京プリンスホテルのタワー1階のジャズ・バー、「メロディー・ライン」だけれども、ブッキングを入れたら、大変丁重な御連絡を戴き、sold outである。明後日はなんでも六本木ヒルズらしいけれど、キャパシティが小さくて、とっくの昔に満杯。今日も中目黒の「楽屋(らくや)」。男女のボーカル・カルテット、Breezeと後藤芳子、ピアノ・長部正太、ベース・山田晃路と書かれていてドラムス・レス。ところが、始まってみてびっくり。バリトン・サックスの原田忠幸がゲストであった。実は原田のバリトンを聴くのは生まれて初めてである。名前はそりゃもう昔からお伺いしていた。すでに70才だと云うが、サックス、それもバリトンの方だから、まぁお若い。ボーカルの四人から見たらお父さん年齢以上。このボーカル・グループがまた緊張感抜群の素晴らしい出来。残念なことに私の好きな「Slow Boat to China」をレパートリーに入れていないというのだ。是非、ご検討を戴きたい。多分皆さんクラッシックのご出身と思うが、これから少し、追いかけてみても楽しいかも知れない。彼らの次のライブは11月21日(火)、Jay J's Cafe、 〒141-0021品川区上大崎2-18-20 中銀目黒駅前マンションB1 Tel : 03-3491-3420、目黒の駅から山手線に沿った形で恵比須方面に向かい、右側教会の先である。
終わったあとで、長部正太や友人と共に、原田さんの昔話をうかがう。いやぁ、それは実に新鮮な話ばかりであった。原田さんは原信夫とシャープス&フラッツに所属した経歴があるのだそうだけれども、当時バリトン・サックスをやってくれないかと云われたけれども、そんな楽器はその辺にあるわけではなくて、楽器がないと云ったら原信夫がどこかから持ってきたというのである。一体どこから持ってきたのだろうか。東横線にかつてあった青木橋神奈川駅*1の話なんて、一体何年ぶりにしたことだろうか。とても楽しく、嬉しい晩であった。感謝。こんな話を後に続くものにも聞かせてやりたいものだ。

*1:Weblio によると1950年4月まで存在したそうで「戦後もあったのではないか」という原田さんの話と符合する。ちなみに東白楽と反町の間にも「新太田町」という駅が1945年6月まで存在したのだそうだ。