ほぼ足りてまだ欲 その先

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特殊潜行艇

 1942年5月1日にシドニー湾に侵入した三隻の日本軍特殊潜行艇のうち、その行方がわからなかった最後の一隻はシドニー湾の外に沈んでいるんだとかねてからいわれていた。これまでに、これがそうじゃないか、あれがそうじゃないかといわれていたが、今回シドニー沖のノース・ビーチ沿いで発見されたものは明らかに特殊潜行艇と見られる。NHKのニュースで映された映像を見ても明らかである。現地では24日頃から報じられていたようだ。王立豪州海軍のエキスパートが該当するものと確認をしたと報じられている。同時に連邦政府は「連邦環境法および歴史的難破船法が適用されるべき対象物である」としていて、具体的な発見ヶ所については意図的につまびらかにされていない。また、法の適用を受けるため、妨害あるいは侵犯を行ったものに対しては罰則が適用されると警告すると同時に本潜行艇は結果的に中に閉じこめられた日本軍兵士の墓にもなっており、単なる沈没船ではない、と警告している。
 この潜行艇は当時シドニー湾内に停泊していた米国海軍艦「シカゴ」を狙って魚雷を発射したが、シカゴには命中せず、かわりに王立豪州海軍の作業船に命中して19名の豪州水兵と2名のイギリス水兵を殺している。日本軍がダーウィンに64回の空襲をしたこともあまり日本では知られていないが、これもあまり知られていない。第二次大戦中に豪州最大の都市の最も至近で行われた敵による攻撃である。他の二隻の潜行艇をつなぎ合わせて一隻の特殊潜行艇として再現し、かつてはキャンベラのWar Memorialに展示されていた。今はどうなっているのか私は知らない。
 オーストラリアといえば今年は大変な干ばつのようで、小麦の生産量は例年の65%減だといわれているそうだ。そのためグルテンの強い品質の小麦をオーストラリアに頼っている讃岐うどん業界も危機感を感じているのだそうである。