ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

本末転倒

 何日も前から生活保護母子加算を3年間で撤廃するという話が出ていた。これまで18歳以下の子どもを抱えるひとり親世帯に月2万円を上乗せしてきた。これを2007年度から15歳以下の子どもの対象にするということが小泉内閣で決めていた。それを2009年度で全て終わりにするという考えである。生活保護の一人親世帯の消費支出が、一般の一人親世帯の低所得層の消費支出を上回っていることが加算廃止の根拠だということである。
 つまり生活保護を受けていない、働けているひとり親世帯より保護を受けている家庭の方が支出が多いんだから、もう我慢しろと云うことである。それも不平等感を払拭するためとも説明されているのである。そりゃちょっとものの考え方の方向性が反対だ。歳出削減でいっぺんに切ってしまう行為の対象分野がまず間違っている。
 かたや税金を突っ込んだ企業が儲かったといって社員にボーナスをがっぽり出しているのである。歳出削減のためには桁が違っていやしないか。削減することが目的で、そのためには聖域はないといういい方はとても格好がよい。しかし、そのために斬り捨てる分野の選択としてこれは間違っている。志が高くない。ありていにいうと思想がない。哲学がない。