ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

歌舞伎生中継

 NHK教育で西と東の歌舞伎の録画、生中継があって驚いた。こんなことできるんですなぁ。松竹大サービス(誤植にあらず)。歌舞伎を見にいってお借りする音声ガイドの中で解説されている方の解説がサブ音声で流れていて面白い。年賀状をようやく書き始めたので最初のところは見ていなかったけれど、お茶を入れに行って気がついたのはもう勧進帳の終わりも終わり。弁慶が花道を下がる直前であった。その後が「切られお富」で、これが見たことのない演目。蝙蝠安と顔に切られ傷を持つお富が先の旦那で大泥棒だった赤間源左衛門を、今は「真面目に」おさまっている女郎屋に訪ね、金をせびる。それを聞いていた与力が踏み込んで、真っ暗になった部屋で大捕物。ところが、お縄にする前に舞台は暗転。解説は「どなたもごひいきがいるわけで、お縄につくば面はお客様にお見せしない」というのである。次の場面では揺すって手に入れた金を持ち逃げしようとする蝙蝠安を切られお富が斬りつけ、あ、これでトドメだ!という所で、二人は頬被りをするっと取って、舞台は夜の場面からすっかり明るくなり、二人の役者は舞台に座り、「ありがとうございました」と挨拶。「めでたい時に切ったの死んだのではまずいから芝居はここで撥ねます」という解説に、思わず、お、こりゃ面白い!その後の山田洋二郎監督のお話は私はご遠慮申し上げた次第。初日らしく時々プロンプターの声。