ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

書籍

 今月はなんだかんだと本屋にあまり行っていないので、いつもの雑誌を全部チェックしていなかった。

  • 岩波書店の「世界6月号」は特集が「教育に希望をつなぐため」である。冒頭のグラビア公募作品の新田樹の「樹木の相貌」のインパクトは強い。法政大学名誉教授、沖縄学研究所所長の外間守善(ほかましゅぜん)の『「沖縄戦」とは何だったのか』に覚醒の念を抱かせれられた。歌手の中島啓江が自らのいじめられっ子体験を語っている。「どんな形でも良い、外に踏み出す勇気を出して欲しい」と心から語っている。そうした人への配慮を持つことの出来なかった子どもの頃の自分を悔いるのみである。鎌田慧が「ルポ・静岡ゼネコン空港」を書いている。遂に抗議自殺者を出した3000億円プロジェクトである。誰が見ても採算に乗るとは思えない中途半端なところにある空港計画だと思うが石川知事はテレビの取材に対して年間5億くらいの赤字は大したことはない」と発言しているそうだ。
  • 「現代の貧困 ワーキングプア/ホームレス/生活保護岩田正美 ちくま新書 2007.05:格差の拡大と貧困の存在とは別物だと再認識が必要だと。これまで「配慮」から「貧困」への関心を封印してきただけではないかと。社会福祉学の研究者らしく、チャールズ・ブースのロンドンの貧困調査、シーボウム・ラウントリーの調査が冒頭に出てくる。それにしても岩田正美が中央大学院の経済研究科の出身だとは知らなかった。
  • 「日本の百年1 ご一新の嵐」ちくま学芸文庫 2007.05:「2001年1月25日、筑摩書房より刊行された「鶴見俊輔集 続2 御一新の嵐」を底本とし、1977年11月25日、筑摩書房より刊行された改訂版『記録現代史 日本の百年1 御一新の嵐』を参照した」と書かれている。ちくま文庫半藤一利の「昭和の探訪1926-1945」が第6巻が出て完結してしまっている。あれをどうしようかと迷っている。