ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

国立演芸場

 お知り合いからお声をかけて戴き、国立演芸場に。今夜は落語芸術協会・桂快治改め、桂文月の真打ち昇進披露である。出演者は柳家小蝠、三遊亭遊雀、スティファニー桂伸治、柳亭楽輔、三笑亭夢丸、ボンボンブラザーズで、桂文月。伸治が師匠なんだとばっかり思っていたけれど、実は二人とも三年前に他界したあの十代目桂文治の弟子で、兄弟弟子ということになるんだそうだ。十代目の文治は晩年でも今の噺家には珍しく着物で通した噺家だった。寄席との行き帰りの地下鉄の中であの小さな身体を着物で包んで行くのに良く出会ったものである。新宿末広からのテレビ中継で夢楽や小せんなんかとワァワァやっていた頃に比べて晩年の文治は地道な噺を頑張っていたという印象である。桂文月は工業高校の電気科出身なんだそうで、芸術協会を見る機会の本当に希な私は文月を見るのは初めてである。今日の高座で彼は「死神」をかけた。さげも私が聞いたことのあるさげではなくて、あれは自分のものなんだろうか。それにしても久しぶりにこんな大ネタをかける若手を聞いた。
 帰りに向こうから背の高いオヤジが女性と仲むつまじくやってくるなぁと思ったら顔見知りの噺家で、やばいと道をそれた。お盛んなことで結構である。