ほぼ足りてまだ欲 その先

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新南極観測支援艦

 いよいよ今の「しらせ」に替わる新しい南極観測支援艦の建造も佳境に入っているようでそろそろ船台上にブロックが見えるようになっていくらしい。そこで、「船名募集」が始まった。こちらにそのサイトがある。新艦の予想図も出ちゃっている。やや、この船首の喫水下に見える幾つも並んだ穴は一体なんだ!?今までの砕氷艦には見た覚えがないぞ。応募期間は2007年8月1日〜9月10日で、官製ハガキによる応募は「船の名称(ハガキ1枚につき1名称とする)」と住所、氏名、連絡先、電話番号を明記の上、〒119-0130 東京都板橋区加賀1-9-10南極地域観測統合推進本部 船名募集係あて、となっているんだけれど、勿論ネット上からも応募できる。
 ところで、この支援艦というのは防衛庁が持っているわけで、防衛艦のひとつ。だから防衛艦に付けられている名前のルールを踏襲しなくちゃならない。だから、「名所旧跡(例えば山や氷河)の名称を、「ひらがな」で付けてる。なお、漢字・カタカナ・アルファベット・記号などは除く。しかも、名称の前後に、だいに(第二)○○、しん(新)○○、○○ごう(号)、○○まる(丸)のように、「だいに」、「しん」、「ごう」、「まる」などを付けてはいけない」ということになっている。当然、これまで使われている名前は付けられない。だから「海上自衛隊 主な艦艇名一覧」もそのサイトでは見ることが出来る。
 え!?でも「宗谷」は漢字じゃないの?という疑問が湧くが、実はあの船は防衛艦ではなくて、海上保安庁所属の船だったのである。え!?でも「しらせ」ってあの南極探検の白瀬矗中尉の名前じゃないの?という疑問も湧いて来ちゃう。ところがぎっちょん!なんである。実は白瀬中尉の名前にちなんでつけられた「白瀬氷河」という“地名”からつけられているというのである。そういえば戦前の海軍艦船の名前もみんな地名だったわけで、ことほど左様に海上自衛隊は海軍をそのまま引き継いでいるんだから、やっぱ立派な軍隊なんだなと。てなことになる。
 それじゃ、「公募!」っていったって結構限られちゃうんじゃないかなぁ。「大和雪原」にちなんで、「やまと」なんてのが通っちゃったりするような気がとてもするなぁ。揉めるぞ、それって。
 そういえば「しらせ」の竣工式(1982年)に白瀬矗中尉のお嬢さんが来られていたのを思い出す。防衛庁(当時)の招待者としてではなくて、建造側のゲストとしてであった、という点がなんとも役所のばかやろうという気持ちがしたことを思い出す。「しらせ」は最後の訓練航海を今年度内は行っているらしい。どこかで最後の動ける姿を見ておきたいなぁ。それにしても退役後の「しらせ」は一体どこで保存するのだろうか。私の知る限り、「宗谷」は東京・有明船の科学館で保存されているが、もう本当にボロボロで、そのメンテナンスに苦慮。「ふじ」は名古屋に係留されているが、今は一体全体どうなっているんだろうか。随分担当の方がその保存改造をするためにご苦労されていたことを覚えている。どうやら白瀬矗中尉の故郷、秋田で誘致の話が出ているそうだけれども、費用を考えるとなかなか一筋縄ではいかないだろう。それでも私の気持ちは秋田で保存して貰えたら嬉しいし、雪が降り積もっているところを見にいきたい。後部飛行甲板で食べたおでんの味が忘れられない。(南極地域観測統合推進本部(文部科学省防衛省)のサイトから)