朝10時から『戦争・証言記録 NHKスペシャル「硫黄島 玉砕戦〜生還者61年目の証言」』続いて11時から『 戦争・証言記録ハイビジョン特集「カウラの大脱走」』をそのままずっと見続ける。両方とも昨年の放映だろうと思う。硫黄島の実に凄惨な証言の数々の中には元海軍通信兵・秋草鶴次も登場。これで秋草鶴次の声を聴いてからご自身の姿を拝見できたことになる。
「カウラ」の方は以前に見たはずだけれども、もう一度よく見ると興味深い話は幾つも出てくる。中に神奈川県のSさんの証言で、徴用された漁船の船長さんで50代の方がおられたのだそうだがその方に「あなたは軍人じゃないんだから、この決起に参加する必要はないんだ」となんで云ってあげられなかったのかと今でもとても後悔しているという言葉がとても心に残る。他の方のお話をお伺いすると、終戦後帰国し、傷痍軍人としての書類を提出に行くと、その書類を見た係りの人間が「あんたは捕虜だったんだな！」と云った時に、それまでもうすでに心の奥にしまっていた「捕虜になった」という気持ちが俄にこみ上がり、いやぁ〜な思いをしたという。それほど戦陣訓の「死して虜囚の辱めをうけず」が日本の兵の心に沁みこんでいたと云うことがわかる。
