(2007年10月30日0時45分 読売新聞)によると「国際海事局(IMB)海賊情報センター(クアラルンプール)によると、アフリカ東部ソマリア沖のアデン湾で日本時間28日午前11時16分、パナマ船籍で日本企業が所有するケミカルタンカー「ゴールデン・ノリ」(6,253トン)から、"海賊に乗っ取られた"」と救難信号が入ったという。「インド洋での海上阻止活動に参加しているパキスタン海軍の艦船が追跡したが、タンカーはソマリア領海に入った」と伝えられているのだそうだけれど、そのパキスタン海軍の船は一体どんな船なんだろうか。海軍の艦艇がケミカル・タンカーなんかに振り切られてどうするというのだろう。相当距離が離れていたということなのだろう。
これでまた日本のシー・レーン防衛のためにテロ特措法は必要不可欠だ!なんてことにすり替えられちゃうんだろうなぁ。
ロイター(Mon Oct 29, 2007 6:23am ET)によると船は載荷重量12,000トンの「Golden Nory」で、乗り組は23人としているが情報は錯綜している。先週ソマリア海域では台湾籍の船、タンザニアの漁船が2隻、コモロス籍の船1隻が海賊に拉致されたままになっているのだそうだ。この海域は無政府状態になっていて不法漁業操業や有害物の廃棄を防止するのだという理由付けで海賊が跋扈しているという。国連のWFPの荷物を積載している船だけは護衛をつけて入港しているが、他の船はとにかくこの海域を避けろとthe East African Seafarers' Assistance Programmeは警告をしている。
同じ事件を報じる第一報として、せめてこれぐらいのことは流すべきではないだろうか。日本の新聞は今の時点では共同とリンクした同じような海賊に拉致されたというだけの記事である。