人のことがいえる場合じゃなくて、自分がそうした時間に出歩くことができるようになったからこそ気がつくのかもしれないが、近頃人が集まるような場所に出かけると必ず出会うのがリタイアー後の元の職場の仲間とすぐに判明するおじさんたちのグループが昼から飯代わりに呑み始める姿だろうか。なにしろビヤホールのようなところは昼飯も提供している代わりに勿論ビールも呑めるわけで、そうしたおじさんグループにとっては格好の場なのだろう。あっちにもこっちにもそうしたおじさんグループを見る。話している話題も、ゴルフだったり、孫の話だったりする。そういうところにやってくる人は身体に心配があるわけでもなさそうなので、そういえば病院の話をしているのに出会ったことがない。しかし、いかにも在職中の力関係がそのまま現れているようでそれが侘びしそうだ。でも多分全く所属もなにも、他人との間の力関係も全くなくしてしまった生活の中で、確認しなくても、探り合わなくてもそのままの力関係に戻れるのは逆に彼らは気が楽なのかもしれない。
