ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

映画

 昨日の夜というか今朝というか、さて寝ようかと思ってなんの気なしにテレビをつけてみたらNHK-BS-2で映画をやっていた。なんの気なしに見るとアル・パッツィーノだ。なんだか寒々しい風景。後で見たら「INSOMNIA」というもう5-6年も前に公開された映画だった。なにしろロビン・ウィリアムスが悪者役という映画はこれまで私の記憶にない。それでもなるほどロビン・ウィリアムスらしい役どころだ。最後のロールにリメイクものだと出ていたけれど、1997年にノルウェーで製作された同名作品が下敷きになっているのだそうだ。アラスカの夏の風景だというのだけれど、今のこの真冬に見ているからか寒々しい。こういう映画は見落としたくなかったんだけれど、あんまり映画の情報をマメに探そうとしていないものだからどんどん見落としている。
 この映画の情報を探して「allcinema」を検索していたらJon Krakauer原作の「Into The Wild」が今年の9月に日本でも公開されることになっているのを発見。待ち遠しい。考えてみるとこの舞台もアラスカだ。この映画は今の若い人たちにどれほど支持されるか分からないけれど、60年代後半から70年代前半に青春時代を過ごした、今のオジ・お爺さんたちには多分共感を得るのではないだろうかと思う。といってしまうと「なんだノスタルジア映画か」と誤解されてしまうのは本意ではないけれど、少なからずあの時代の若者たちが何か分からずにもがいていた感性(時代が作る感性とでも云うのだろうか)を共有するのではないかと思いこんでいるのだ。今はもう遥か彼方に行ってしまったあの感性を胸のどこかにホンの小さな火種となって残っているのを随分久しぶりに見たような・・・。
 映画「マリア」(The Nativity Story)も日比谷シャンテシネが今日が最終日。これまでもそうだったのか、あるいは今日が最終日だからそうなのか、分からないけれども概ね三割程度の入りであった。日比谷シャンテシネには三つの小屋があって、同じ映画の上映期間でも時期によってシフトをしているようである。先日ウェブ上で見たときは192席の会場だったけれど今日は204席の方だった。二人以上の連れで来られている方が極端に少なくて、ほとんどの方々がお一人である。ストーリーは本当に「マリア」がどんなところに育ち、その頃の政治はどうだったのか、そしてどの様にしてイエス・キリストを産まれたか、という話なので、クリスチャンの人々にとっては既知の聖書に書かれた内容を改めて画面上で見せて頂いたということであるし、ノン・クリスチャンの人々にとっては「だから?」なのであろう。全人口の中にわずか1%しかいないクリスチャンを対象としたとしても何故この映画をこの映画館で約一ヶ月上映したのだろうか。しかもこの映画は冒頭にavexのタイトルがでる。あの会社が権利を買ってきて東宝が配給したと云うことだろうけれど、彼らの計算はどうなっているのだろうか。この映画で自分の見方が変わったのはどちらかというとマリアではなくてヨセフの方だった。それにしても臨月であんな過酷なベツレヘムへの旅をしたら流産してしまうではないか、と私がマリアの親だったらヨセフを叱責しただろうなぁ。そうだとするとヘロデの手にかかって死んでしまったと云うことになるか。