朝眼が覚めていつもの様にコーヒーを淹れるお湯を沸かしている間にパソコンのスイッチを入れる。朝食を終え、さてメールをチェックしようとすると繋がらない。あれ？ルーターのスイッチを一旦切ってみる。だめだ。プロバイダーに電話を入れるが朝9時半を過ぎないとこっちが繋がらない。なにしろ地域ケーブルテレビをプロバイダーとして使っているので、サービスが悪いことはこれまでも周知しているのだけれど、クライアントへのサポートくらい遅くても9時から受けろよ。9時半になると「只今電話は混み合っています」の録音だ。次は「ツー、ツー」の話し中音。その次も「混み合っています」だ。
漸く電話が繋がってみると「現在のところ障害の問題は報告されていませんねぇ」とあっけらかんというのである。そうか、まずいなぁ、またうちのハブが壊れたとか、わが家の有線LANのどこかに不具合がとうとう発生してしまったのかと頭の中に様々なことが駆けめぐる。ところが現場の人間からの連絡を待って聞いてみると、「この地域からノイズがでているが、どこから出ているのかが判明しなかった」ので午前3時頃にこの近辺への通信を停止したというのだ。
そして漸く判明したのは「私の住んでいる集合住宅に置いているケーブルテレビの機械が設置されているスペースのいずれかから何らかのノイズが発生していると思われる」ということなんだという。だから現在はこの集合住宅への通信サービスをカットしている状態」なのだということが報告される。これは「障害の問題が報告されていない」事態ではない。しかも、担当者の説明は「管理会社から立ち入りの許可が下りない」というのである。うちの管理会社は云われないと動かない傾向にあって、いつもケツを叩いていなくてはならないのだけれど、いくらなんでもそんな馬鹿なことはないはずで、すぐに問題は解決するだろうと私は当然甘く見ていた。それなのに午後3時になってもルーターに信号が来ない。点滅すらしないのだ。
再度電話をして担当から連絡を貰う。するとまだ「立ち入り許可が下りない」というのである。こうなったら管理会社に文句をいってやろうと管理人の方のところまで降りて、管理会社の状況を聞こうといくと、午前中に人が来てビラを貼らせてくれと云い、工事の人間が来るのを待っているというのだ。立ち入りの許可が下りないどころじゃないのだ。現場では話が繋がっているのに、ケーブルの担当に情報が流れていないどころか、彼は情報を取ろうとしていなかったと云うことが判明する。
挙げ句の果てに入ってきた電話で彼は「もう今日は人手が確保できないので明日になってから復旧について検討する」と平気で云う。まったく緊急な問題だという認識はない。「だってぇ、もう人が集まらないんだもぉ〜ん」と云っている様なものである。馬鹿である。とうとう日本もこんな国になってしまったのである。かつて米国や豪州で電話の不具合やら、プランマーにコンタクトをとると必ずいつになるか分からず、やってきても解決できるかどうか分からないのが当たり前だと嘆いたものだ。それがそのままこの国の出来事となってきた。それが自然の流れといえばそういう物なのかも知れない。
ジャンクメールの量が半端じゃないこともあり、この際、真剣にプロバイダーの変更を考えることにした。こうなってみて初めて分かったのは私はもうネットに繋がらなくては生きていけないらしいと云うことだ。
