ほぼ足りてまだ欲 その先

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「もしもし」

 電話で使う「もしもし」というのは「申す、申す」からきたんだという話を聞いたことがあるけれど、考えてみるとなんだか不思議。「いうよ、いうよ」と云っている様なもので、そんなこと云われなくても今あんたが話しているのはわかっているよといっちゃいそうだ。英語の「ハロー」とその成り立ちは違う。フランス語でも「アロー」というのはこの流れだろう。しかしイタリア語でいう「プロント」は元の意味は「ready、準備OK、用意できた」ということなんだとどこかのサイトで知ったから、ちょっと意味合いが違う。韓国では「ヨボセヨ」というし、中国語では「ウェイ」というのはそれぞれの国の出身者同士が電話をかけている時に知った。
 そういえばこの「もしもし」は人に呼びかけるのにかつては普通に使っていた。今はあんまりこういって呼びかける人を知らない。しかし、先日映画館の前を通りかかった時に切符売り場の窓口に近寄っていった人が中の人に「もしもし」といって声をかけた。一瞬「ん?」と思った。すぐにその人は「すみません」と続けたけれど、あれはひょっとすると中の人がインカムの様なものをつけているから思わず出たのかも知れないなぁと思った次第。それにしても面白かった。
 かつて北アフリカの某国に行った時に最初に泊まったホテルの部屋に真夜中に電話がかかってきて取ると向こうが「プロント!プロント!といってその後べらべらとイタリア語と覚しき言語をべらべらと喋った。こっちはなんだか分からないから、英語で誰にかけているんだと云ってもイタリア語しか喋らない。しょうがないから切る。するとまた鳴る。また私はイタリア語は分からないと英語で云うがむこうは英語が分からないらしい。二回それを続けて鳴らなくなった。あれ以来テレビの中なんかで「プロント」という声を聴くとあの日のことを想い出す。