ほぼ足りてまだ欲 その先

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福田内閣改造人事

 夕方になって改造内閣の様子が徐々に明らかになり、17時前後から民放各局も含めて様々な情報が飛び交う。自民党四役は幹事長に就任するに当たって麻生太郎が選対を外して幹事長権限を大きくすることを要求したけれど古賀誠にそれなら党規約を変えてからにしろと主張されてそのまま就任したと報じられている。本当だろうか。それならたいしたことはない。いずれにしろ選挙をしないんだからこの改造が終わっても相変わらず国民の総意に基づかない政府はほとんどいじった意味がないだろう。下手すればいじればいじるほど支持率がどんどん下がる可能性がある。
 なんだか自民党内には次の選挙に勝てないようなふんいきが蔓延しているのではないだろうか。顔ぶれを見れば見るほどこの程度しか変わる要素がないのであれば、もう無理だろう。
 事務所の不正に居直って以来全くそのことを誰もふれない(マスコミだけがふれないだけだけれど)伊吹文明が幹事長から財務大臣就任の弁を最初に首相官邸の会見室で行う。年金にふれて、「かつての日本の寿命を考えると今の高齢者は当時の寿命68歳で計画されていたもの以上のものを受け取っているわけでねぇ、2-3年のレンジをもって見直すことが必要」だなんて発言。
 まるで、今68歳以上の高齢者はもらえるはずじゃなかった年金をもらっているかのごとき発言である。小泉の時に「百年安心の年金」を君たちは無理矢理通したんじゃなかったのか。あれは小泉政権がやったことであって、私は関係ないといういいわけは通らない。本当に根本的に見直すシステムがたかだか2-3年のレンジで構築できると思っているこんな男が政権の重鎮かのごとき状況なのが日本という近代国家の現状だということだろう。伊吹のようにこんな話がぼろぼろ出てしまうというのは本当に真剣に考えているとはとても思えないし、誰かがいっていたように、自民党政権の終わりの始まりが本当に始まったのではないかといって良いと思う。
 涙の行革大臣だった渡辺に代わって就任したのは1955年生まれ。足利出身の茂木敏充津島派。東大経卒。丸紅からハーバード・ケネディ行政大学院→読売新聞政治部→マッキンゼーで1992年に会長の大前研一が代表を務める政策市民集団「平成維新の会」事務総長という経歴(Wikipedia)。
 さぞかし冬柴が喜んでいるんだろうと思ったら、冬柴は自らを省みる能力が欠落しているのを証明するように、大阪の橋下知事を「素人」と最後ッペを放って辞めさせられてしまった。橋下知事を素人知事じゃないと思っている人がいるとしたら大間違いで、そこが良いところだったはずで、ただ単に霞ヶ関の代弁しかできなかった冬柴の素人性の方がなんぼか問題だった。
 その「素人」発言の件だけれど、関空、伊丹、神戸と三つの空港を抱えている関西地区の無節操状況はどういうことなんだろうか。それが関西の特徴なんだといわれるとあぁ、そうだろうねとは思うけれど、こんな狭い国にこんな状況は意味がないんじゃないだろうか。富士山静岡空港もそうだけれど、一見に一空港なんて全く意味がない。だだっ広いところに展開している米国、豪州だったら話はわかりそうだけれど、この国にそんなものは必要あるのかなぁ。
 あれ?伊丹空港って兵庫県じゃないの?と思ったら兵庫県伊丹市大阪府豊中市池田市にまたがっているそうだ。私はてっきりあの内陸空港によって周辺住民がとても困っていたので、関空が造られたらこっちは廃止されるんだとばかり思っていた。それどころかそのままにして神戸の空港までできたのでどうなっているんだろうと思っていた。あの飛行場がなくなると何が困るんだろうか。アクセスが半時間、1時間遠いか近いかで企業がつぶれちゃったりするというのだろうか。
 そういえば成田ができたにもかかわらず羽田は国内線により専門化されるのかと思ったら、どんどん拡張されていてどんどん国際線が増えつつある。そんな馬鹿な話はないだろう。三里塚をあんなに強制的に買い上げて「広く全国民のためであって、それに反対するなら国から出て行け」とでもいうようなキャンペーンを張った挙げ句の果てだ。羽田の拡張、国際線強要方針に一体いつから誰の承認を得て変わったのか。霞ヶ関はきちんと説明してみろ。

 空港周辺の11自治体でつくる「大阪国際空港周辺都市対策協議会」の会長を務める兵庫県伊丹市の藤原保幸市長は「基幹空港としての機能と役割を果たすべきであるという基本的考え方に全く変わりはない」とコメント。伊丹商工会議所の松谷英次郎会頭は「良識を疑わざるを得ない。廃止になれば近畿の航空需要がますます減る」(朝日新聞2008年8月2日0時25分)

 それよりも伊丹を再開発した方が周囲の土建屋には金が落ちるし、利権が発生してまた儲けるチャンスが生まれるんじゃないの?
 話を元に戻すけれど、今度の内閣改造は事前の話がどんどんマスコミで語られているし、呼び込み前にどんどん名前もポストも漏れて書かれている。夕方のテレビ朝日での竹中の発言ではないが、該当者自身から漏れているとしか思えない。竹中は小泉の時代にはこんなことはなかった、自民党自身のたががゆるんでいるというが、それが本当かどうかは知らないが、確実に時代は変わっている。
 そういう意味では脇が甘くて派閥主義という小さな器の中での意識が至上的に考える烏合の集まりではもう限界は見えているというものだろう。もちろん郵政民営化選挙で追放したはずの議員をこの様に処遇したということで小泉の時代は確実に自民党という組織の中で終焉を迎えたということだろう。小泉はそれでも自民党に在籍し続けるのか。それなら自民党という組織はいったいなんなのか、そして小泉は私たちに何をしたのか。