ほぼ足りてまだ欲 その先

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新銀行東京

 当時の銀行員がイニシアティブをとって画策した不正融資は決算書類を改ざんさせて提出させ、融資後もしばらく返済させてカモフラージュしていたというから、この銀行のいい加減さをものの見事に証明して見せたといっても良いか。役人がやるとこうなるというその典型的な話じゃないのだろうか。書類さえ整っていればなんでも「オッケー牧場」だ。
 なんだか社会保険庁の保険料納付率向上運動と同じようにも見える。とにかくうまくやられてしまった。こんな銀行に都民は一体いくらつぎ込んだら懲りるというのだろうか。これから先、公金まで注入されちゃうんだろうか。「まさか公金注入の対象に新銀行東京は入らないでしょうね」という質問に対して中川昭一は「仮定の質問にはお答えできません」といったよ。
 それでもさすがに一族はそんなに冷たくない。「石原伸晃幹事長代理は26日のNHK討論番組で、金融機能強化法改正案について「(資本注入先の)銀行に区別はない」との認識を示した(毎日新聞 2008年10月27日 東京朝刊)」と報じられている。持つべきものは良い息子だ。
 石原慎太郎は「俺は銀行のことはなにもわからねぇんだから」と逃げる。「いえいえ、大丈夫ですよ、あなたがわからないことは銀行のことだけじゃないのは十分知っていますよ。芸術だってろくにわかっちゃいませんよ」といってやろう。まるで自分は被害者のような口ぶりのこの男にどこまで騙されれば気が済むというのだろうか。全く人が良いんだからねぇ、東京の人は。

  • 「不正融資が立件されたいま、これ以上、税金を無駄に使わないためにも、退路を考える時ではないのか。毎日新聞 2008年10月29日 東京朝刊」
  • 新銀行東京の経営が傾いた原因は金融危機とは別物だ。都民のみならず、国民の税金まで使うべきではない。(2008年10月29日02時00分 読売新聞)」
  • 「銀行を静かに閉店させることが、損失を少しでも抑える唯一の道だろう。そのとき損失が出たなら、政府ではなく都の責任で処理する以外にない。 (2008年10月29日朝日新聞)」