ほぼ足りてまだ欲 その先

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「ザ・スクープ スペシャル」

 昨日の午後のテレビ朝日はマラソンの後、「ザ・スクープ スペシャル」で2時間枠。出かけなくてはならなかったので録画したものを観る。
 前半は長野智子の米国取材で、1941年真珠湾攻撃に先んじて米国が計画していたといわれている「日本先制爆撃計画」なんだけれど、「「幻」の日本爆撃計画」と題した本から始まっていて、そこで語られている米国志願航空兵によって組織された「Flying Tiger」百機による日本空爆作戦の検証番組のようなものだった。
 この話よりもむしろその後取り上げられていた真珠湾攻撃翌日に行われた特殊潜行艇攻撃に出撃したものの座礁して捕虜となった酒巻和男の話の方が面白い。確か彼の話は「淵田美津雄自叙伝」中にも中田整一の解説として紹介されていたので知っていたが、5隻の特殊潜行艇が出撃したのだから十人いたのに、もてはやされたのは「九軍神」で、それを納得していた、納得せざるをえない、いや納得したかった当時の臣民、当時のマスコミの状況を考えると、それは今から考えるとおかしいけれど、それが事実だ。
 そしてその「九軍神」にしても、実際には5隻全てが攻撃に失敗してしまったにもかかわらず、後から「アリゾナは特殊潜行艇が轟沈」ということに造り替えたという事実が当時の状況を浮き彫りしにしている。そうしたことをしても別に困らないというか、おかしいことではないという状況を考えると「百人斬り競走」だって、そのノリだったのだろう。だけれども、実際には誰ひとり、殺してはいないんだと主張するのはどうなんだろうか、ということになるんだろう。この辺の理屈は南京虐殺も同じノリか。
 酒巻和男は終戦後POWとして収容されていた米国本土から帰国して苦労したそうだけれど、それは「捕虜第一号」という本に書いているそうで、その後はトヨタ自動車のブラジル法人社長まで務めたのだという。

「幻」の日本爆撃計画―「真珠湾」に隠された真実

「幻」の日本爆撃計画―「真珠湾」に隠された真実

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝

真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝

 後半は秋葉原事件の犯人をレビューした番組。彼が自分で撮影した写真を見るたびにバージニア工科大学銃乱射事件の犯人が自分で撮影した写真を思い浮かべるのはなぜだろうか。