ほぼ足りてまだ欲 その先

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なんでもあり

 誰が何を根拠に表現したのか知らないけれど「百年に一度の大不況」に直面してこれから先何が起きるかわからない。前回の世界大不況といえば1929年のことで、今から80年前のことだ。あの時に比べたら、今の世界はもっと緊密に繋がり、しかもその繋がりは単純ではなくて、表も裏も絡み合った複雑なものになってしまっている。
 こうなると、どこにこんな状況が起きているけれど、実はその波及するところはどこなのか、どれほどなのかということをうかがい知ることができない。
 こうなるとなんでもありだと思っていた方がよいのかも知れない。2兆円を遣って今この国の中に現金をばらまいてみて、どんなことが起こるのかは単純な推測ができるかも知れないが、大きな企業が破綻を迎えることによって巻き起こる影響がどこにどんな形で現れるのかは想像がつきそうもない。
 今や政府が金融に何ら関係のない企業にまで国庫から支援を支出しようという話まで出ている。こうなると「民間」企業と表現するのはもう間違いだと云うことになる。これは私たちが暮らしている社会の基本的概念をぶちこわすと云うことにもなるわけで、あたかもストリート・チルドレンが存在する北朝鮮という共産主義社会と同じくらいにおかしい話である。
 日本の石炭産業がその末期にその撤退のための補助金を予算化したことによって、その時限立法の期間一杯にその補助金を入手するために企業が存在したことのおかしさと同じようなものとなってしまうのだ。規制撤廃してきたことによって、その挙げ句の果ては国が民間企業に補助金を支出するわけである。そのうち、その補助金が存在するがために存在する企業というものを見ることができるかも知れない。
 そんなことであるならば、あの品川駅前の「京品ホテル」騒動に国は機動隊を送る前に何かすることがあったのかも知れない。本来的に云えば、一民間企業の労使間の争議であって、売る権利を持っていた経営者が組合をバカにして勝手に売り逃げをしたことにその原因がある。法的に云ったらば労組にそこに居座る権利はなかっただろう。得てして官憲は権力者によって雇われているかのごときである。