ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

京都一日目

 このシーズンだけなのかも知れないけれど、JTBの新幹線+宿泊の安いパッケージを買って京都着お昼前。
 途中、静岡あたりから乗ってきた男性と眼が合うと、どこかで接点のあった人で、職場だったかなぁと考えると元厚生労働大臣だった柳澤伯夫だった。彼も私があれっ!という顔をしたからか、一瞬私を見つめていた。そういえば彼は袋井市の出身で苦労して静岡高校から東大といわれている。自民党の元大臣といえば、京都の四条の目抜きのオフィスビルの入り口に自民党京都第一支部事務所の掲示があって、随分お金持ちなんだなぁと思ったら、なるほどこの第一支部長はかの伊吹文明なのである。
 ホテルに荷物を預けて霧雨降り続く中、まず錦小路で昼飯を取り、ご本尊が戻ってきたばかりの建仁寺を訪ね、石塀小路を通って高台寺に周り、「京の冬の旅」非公開文化財特別公開で雨の中バスが何台もやってくる高台寺から円山公園近所に回って、偶然長楽館前に。なんでもタバコの村井の別邸だったそうだ。私が一番好きなタイプの洋館である。なんだか随分ご丁寧な女性マネジャーがおられて、お茶に入る。
 案内された一階の部屋は天井が高くて、ガラス張りで、ひょっとしてここは温室だったんじゃないかと思うような部屋。建物の中の写真を撮らせてくださった。ライティングが難しい内部。お客さんが入っていないわけではないからフラッシュを焚くわけにはいかないし、そうかといって巧い具合にマニュアル撮影ができないのが侘びしい。
 こちらの従業員の方々はとても丁寧で受け入れてくれているという雰囲気を醸し出す。実は今回の旅で感じたのはそんなことだった。どこかのお寺さんのガイドの方も、拝観料の窓口も、定食屋のおばちゃんも、親しみやすい。東京だとこうした人たちの対応はとてもビジネスライクなのが当たり前なのに、人当たりがとても良いのだ。たとえ寺の拝観システムが随分傲慢だと思えようが、お客の待たせ方がどうなんだろうといぶかしく思えようが、とりあえずお客に接する仕事をしている人たちのこの人当たりの良さはなんだろうか。それとも私が接した人たちがたまたま特別だったというのだろうか。
 知恩院の三門は今日からライトアップだというし、友禅苑を夜公開だという。時間が来るまでライトアップを待つ人たちに混ざって待つ。雨がいっこうにやまない。
 友禅苑はそれほど広いわけではないけれど、三門はさすがに大きなものだ。南禅寺の三門とどっちが大きいのだろうとくだらないことも考える。
 今日から東山界隈は花灯路といって道路の両側にあんどんを置いて風情が出るというもの。青蓮院は毎年春と秋にお庭のライトアップがあるというので見に行く。青蓮院のHPを読むと「ご本尊の熾盛光如来は、光そのもの」だからということなんだそうだけれど、はっきり云って「・・なんだ、これ・・・」と、全くの話感動を喚起しなかった。枯山水の庭の後ろの白壁が時によってはブラック・ライトのように浮かび上がり、木立にはLEDが点在し、裏山の竹林も下からライトで浮かび上がる。しかし、まったく私の好みではなかった。
 雨の中、四条西洞院近辺のホテルに戻る。途中で夕食代わりに蕎麦を食べる。
 久しぶりに歩いて疲れる。