日曜日である。8月の第4日曜日は毎年築地の聖路加国際病院礼拝堂所属のクワイアが旧軽の奥にあるショー記念礼拝堂にやってきて礼拝に加わる。そして礼拝の後で何曲か歌って聞かせてくれる。このチャンスにこの礼拝堂に毎年やってきて左側の前から5-6列目に座って聞かせていただく。
この礼拝堂は昨年礼拝堂から教会に変わったのだそうだけれど、日本語名はそのまま礼拝堂としていくのだそうだ。東京で見かける方々が何人も席におられる。メンバーの中に私が大変にお世話になったご夫妻がおられて毎年ここで再会する。
礼拝が終わってからは礼拝が終わるのを待っておられた方が何人もクワイアの歌声を聞きに入ってこられる。見ると手元にはこの辺のガイドブックを持ったままだったりする。こんなときに遭遇される方はラッキーだ。なにしろショー記念道はガイドブックに出ているので多くの方が足を運ばれるようだけれど、こんなチャンスはそんな行事を知っていないと遭遇しない。
昨年クワイヤは最後に一曲、地元の曲を唄った。今年は「唐松」という歌を最後に唄った。これがとても感動的な曲で難しそうだったけれど、大変によかった。
すべてが終わって外に出ると、来る時は曇りだったのがすっかり晴れていて陽射しが結構強い。すぐ傍にある蕎麦屋を覗くと二人の待ち客がいたけれど、これくらいならと並らぶとすぐに順番が回ってくる。
ここにこんなお蕎麦屋さんがあったことにこれまで気がついていなかった。桑風庵と書いてあるけれど、ひょっとしてこれは赤城にあるお蕎麦屋さんの系統か。新しい作りのきれいなお店だ。
日曜日の昼時とあってお店は目の回るような忙しさのようで、接客はむちゃくちゃだけれど二八の蕎麦は旨い。しかし、場所が場所だからなのかお高い。5合蕎麦と天麩羅小を注文する。5合の蕎麦というのは一人前にすると十分に信州盛りの分量に相当するといってもよいだろう。しかし、草笛なんかに比べたらそりゃやっぱりお高い。なんたって旧軽だもの。不景気だとはいいながらここの通りも結構な人出で、歩きにくいくらい。お店はずいぶん代わっている。だらだらとだらしなく下っていく。昔と比べて大きく異なるのはめったやたらと犬を連れた人が多いことだ。それもトイプードルやらフォックステリア、スコッツテリアのようなしっかりお金かけてトリミングしていますからね!と自慢げなやつばかり。いい歳をしたおっさんが出っ張ったお腹にリースを絡ませてそんなかわいげなワン公をつれて歩いている、というのが典型的なパターンのようだ。この世代はいつまで経ってもみんなで同じことをするんだなぁと思ったら自分が全くの話その一員だった。犬こそ連れていないけれど。