ほぼ足りてまだ欲 その先

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30億円

 千葉県庁内での経費隠し、不正流用、私的流用なんてものがたったの5年間に30億円というのはすさまじい金額で、どこもかしこもごく当たり前状態だった様子を窺い知ることができる。しまいには県警ででもそんなことは平気だったというんだから、なにをか況んやだけれども、これは多分、千葉県だけの問題じゃないはずで、「愛知で約14億9000万円(2001-2008年度)、岩手で約1億5000万円(2002-2008年度)、熊本で約1億円(2003-2008年度)(2009年9月11日 読売新聞)」と判明してきている。
 しかしながら(これは全くなんの根拠もなくいうけれど)ほぼ全国的にこんなことになっているだろうと想像できる。
 今度の千葉県警の話を聞くと、例の各県警の不正経理事件の発端となった北海道警の不正をきちんと指摘した北海道新聞や元北海道警の職員だった人たちの立場をきちんと擁護する世論が構築されなかったのははなはだ残念なことだったし、これからでも良いからあの後冷遇されていた北海道新聞の記者たちの名誉を回復したいと思う。
 「冷蔵庫や電子レンジ、ホットカーペットなど家電製品94件(計380万円)、卓球台(12万9000円)、将棋盤(1512円)パソコンやプリンター、台車、ブラインド、芝刈り機、医薬品(2009年9月9日23時34分 読売新聞)」といったごく一部分だけでも娯楽のためのものだったり、予算では実行できないフレキシブルな流用といったものであったりする。職場では、こういう融通が作りようができる職員は便利がられていたことだろう。“これは不正流用になってしまう“と指摘した職員がいたとしたら、多分“何をつまらんことをいっているんだ、こうでもしなきゃなんにもできないんだよ”といわれていたに決まっている。
 この際だから、あっちでもこっちでも公的機関での調査を行って価値観の切り替えをすることも必要だと思うし、予算の執行に際してインクリメンタリズムを排する価値観への導入を促進する必要があるわけだ。予算に対してどれだけを節約しながら仕事をこなしたのか、という結果までも公開していく必要があるのではないだろうか。よしんばそれをすることによって人手が増えたとしても、それはそれで必要なことなんだと思う。
 これは明確に腐敗そのものなのだ。