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アイスランド火山

 (写真:AFP)
 先月の下旬に噴火したアイスランドのEyjafjallajokull氷河の下の火山が再び大規模な噴火をしたようで、噴火口は先月の位置から外れているものの、正に氷河を融雪して活動しているそうだ。今朝のニュースではUKでは全空港が閉鎖に追い込まれているというし、フランスでもその影響が大、だそうだ。この分では旅行業界にとってはGWの稼ぎ時に相次ぐキャンセルという局面も出てきそうで、ここのところ地震続きの上にこれで、ますます景気に影響が出そうだ。ひょっとすると自然界に変調が来だしているのか。
 それでなくても一昨年末の経済破綻で疲弊しているアイスランドにとっては正に泣きっ面に蜂の状況を呈している。

【4月15日 AFP】アイスランド南部エイヤフィヤトラヨークトル(Eyjafjallajokull)氷河で3月に続き 14日に起きた火山の噴火により、15日は欧州北部全域で空の交通に大きな影響がでている。
 火山灰による悪視界のほか、旅客機エンジンの破損も懸念されたため、ノルウェーからスウェーデン北部の離発着便はすべてキャンセルされた。またデンマークの一部、フィンランド北部でも空の便が混乱した。
 また英航空管制当局は同日、アイスランドからの火山灰の影響で、現地時間15日正午から少なくとも午後6時(日本時間同日午後8時〜16日午前2時)までは、緊急の場合を除き、英国が管理する空域でのすべての飛行を禁止すると発表した。
 アイスランドの防災顧問を務める地球物理学者は、噴火の強さから見て、噴火は長期化する恐れもあると話している。(c)AFP 2010年04月15日 20:02 発信地:レイキャビク/アイスランド

  • IceNews(こちら)によると火山の南部に相当する地域には氷河が溶けた水が川に大量に流れ込んでいるようで、早急に避難するように勧告が出ているようだ。昨日も800名が避難しているという。
  • Helsinki発のフィナンシャル・レポートの記事によると現地時間水曜日午前時点での下流域の水位は通常の2.5倍に達しているといっている。
  • 英国The Mirrorは第二次大戦以来の航空カオスだと報じている。
  • ScienceFair(Apr 15, 2010)によると前回の噴火は1821年12月から1823年1月までと1年以上にわたっていたという。氷河によって急速に冷やされることによって火山灰は非常に微細(25,000分の1インチ程度=0.001mm)に砕け、一度空中に舞い上がると広範囲に拡散し、なかなか落下しないため、航空機エンジンに吸い込まれるとエンジンの高熱で溶解してタービン・ブレードに固着してエンジンそのものにダメージを与えるという。現在の予想ではこの火山灰の拡散は偏西風に乗って英国、スカンジナビア半島全体、ベルギー、ドイツ北部、モスクワにまで及ぶと見られている。日本を含む極東からの欧州航路の殆どが影響を受けるということになる。しかし、問題はこれに留まらず、現在噴火中のEyjafjallajokull氷河下の火山の影響が東側にあるより大きなKatla氷河におよび、こちらの氷河が溶け出してその下の火山が噴火するとより大きな火山灰を吹き上げる可能性がある。
  • USA TODAYのサイト(こちら)で空撮の様子を見ることができる。これだけの大きな航空業界のパニックはあの「9.11」以来のことだという。ほぼ酪農で成り立っているアイスランドの南東部の一部では視界はすでに150M程度にまで落ちており、家畜を至急厩舎に収容して火山灰を食べないように処置するようにと指示が出たという。空の便の閉鎖によって欧州の鉄道は混雑を極めているという。アイスランドでは過去に火山噴火による大きな被害が発生していて、1783年には有害ガスが噴出して、当時のアイスランド人口の4分の1に相当する9,000人が死んでいる。(USA TODAY - AP)
  • Daily Mail(2:34 AM on 16th April 2010)ある専門家によると目に見えない被害によって北欧地域に半年にわたって混乱が続く可能性があるともいう。