ほぼ足りてまだ欲 その先

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村上春樹

 先日、ここで「海辺のカフカ」を読んだということを書いた。そしてそれにまつわる村上春樹が作ったサイトに乗った読者と村上とのやりとりを採録したものを手に入れたとかいた。それを読み始めて数ページで、実は止まったままだ。
 それはなぜかというと、彼の対応がどうしても私にはあわないのだ。どうあわないのかという論理的解明ができないのだけれど、感じでいうとこうだ。
 余りにも人を傷つけない気の配りというようなものが見えてくる。それはとても大事なことで、無神経という言葉とは全く縁のない世界で、とても真摯に一つずつ対応しているかの如くに見える。
 そこが(不遜なことに)私には鼻につくというのだろうか、なんだか落ち着かない。ひどい形容をすると(しなくても良いのに)、会社の帰りに銀座あたりで何人かで食事をした帰りに本屋で村上小説をお買い求めになった女性たちという雰囲気なんだなぁ。
 こういいながら、自分がそれを嫌いかというと、そうでもない。それなのに、自分が加わっていないそういう世界を見ると、見たくないような気になるという、いや、もう、それはそれは面倒くさいような錯綜した精神世界に入っていっちゃうから、もうよそう。