ほぼ足りてまだ欲 その先

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社内でどうか、他社はどうか

シネマコンプレックス(複合映画館)大手のTOHOシネマズ(本社・東京、中川敬社長)が入場料金を値下げすることを決めた。一般1800円、高校・大学生1500円、小・中学生1000円の現行料金を、18歳以上1500円、18歳未満1000円にする。(Asahi.com 2011年1月19日17時58分)

 宇都宮、広島、鹿児島、長崎、甲府、長野・上田の6施設でこの春から実施。来年からは全国へ波及させる積もりのようだ。シニア料金、50割、レディース・デイはどうなるんだろう。
 東宝シネコンがこういうシステムを取るとなると他の映画館も当然の如く引っ張られることになるだろう。それでなくても日本の映画の入場料金は他の先進国の映画料金と比較して昔から高いといわれていた。確かに私の経験でも自分が滞在したことのある外国の映画館とくらべて安いとはとてもいえない状況だった。例えば豪州では作品によって随分値段が違っていたりするし、劇場によっても違う。豪勢な客席数が限られた小屋の値段と、近郊の、それこそ3-4作品を時間を使い分けて上映している小屋なんかだと倍ぐらい違っていたりするし、曜日によってディスカウントの日があったりしていた(まぁ、今がどうかわからないけれど)。
 日本の映画館の入場料が50割とか高校生の割引といったものを試験的に取り入れたのも中川社長の発案だという話を聴いたことがある。社内からも他社からも何もわざわざディスカウントする必要はないじゃないかという反発があったという話も全然違うところから聴いたこともある。それでもこうした様々なアイディアを考え出し、しかも実際にやってみるという試みは大いに評価されるべきだろうと思う。おかげで昔に較べたらかなり気楽に映画館に足を踏み入れることができるようになったという印象がある。なによりも数多くの人に見て貰わなくては意味がない。
 個人的にいったら私のもっぱらな関心はシニア料金が変わらずに存在するんだろうなぁという点である。これが今までの千円/人から1500円/人になるのだとしたら、事態が深刻になるからだ。
 音楽のライブを聴きに行く、芝居を見に行くから較べたら映画は遙かに気楽に足を向けることのできる娯楽であるし、平日の昼間の映画館を見たらその時間の映画館を支えているのはシニア層であることは間違いのない事実でもある。尤も「支える」というほどの入りでないことも確かだけれど。高齢社会の到来にあわせて考えていくことは必要だと思う。