ラジオ深夜便の午前4時台、「明日へのことば」の昨日、今朝はカウンターテナー歌手の米良美一だった。宮崎県出身で先天性骨形成不全症で子どもの頃は四肢に30回ほども骨折し、ひどい時には両腕にギプスだったり、両足にギプスだったりしたのだという。貧しい家庭に育ち、宮崎駿の「もののけ姫」の主題歌歌手に起用されるまで、かなりの苦労をした。従って世の中を恨み、自分の現状を親のせいだと思い、社会が悪いと思い続けてきたという。しかし、人生の師と彼が呼ぶ人に巡り会い、とても世の中が変わったのだという。その時にその師から美輪明宏の「ヨイトマケの唄」を唄うことを考えたらどうだと勧められた。家に帰ってテレビをつけると正に美輪明宏があの歌を唄うところだったという。
私はなんの不自由もない子ども時代を過ごした。育ってからもサラリーマンとして何不自由のない生活を過ごしてここまで来てしまった。貧乏に明け暮れて、明日の飯のあてがつかないという生活に直面したことはない。身体が動かなくなって何もできない状況に陥ったことなんてない。小学生で陽転した時だって寝ていたのはたったの三ヶ月だ。胆囊結石だと判明して胆囊切除した時だって入院していたのはたったの三週間だ。それなのに、未だに自分の人生について大満足していないなぁ。煩悩だらけだ。
