ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

散歩

 朝から築地にいった帰り道、また例によって銀座まで歩いてきたら、歩行者天国になっているじゃないか、とそれは日曜日だから当然なのだ。そうだ、そうだと山野楽器に入って先日亡くなったPhoebe SnowのCDを買って帰ろうと思った。洋楽ポピュラーは地下なんである。なんと「The Very Best of Phebe Snow」があるっきりで、他のものは一切置いてないのである。やっぱり日本では人気がなかったということなのだろうか。
 一角においてあるワゴンの中に古いプレイヤーのものが3枚組CDで一律1,100円なんてシリーズがある。今度なんか買おう。Chet Atkinsの3枚組とか、アイリッシュの3枚組なんて、泣かせるなぁ。3階にあがると、Jazzでも990円シリーズなんてあってね。どうしようかと迷うのだけれど、今日は他にお目当てがある。
 それはパイロットの女性社員に先月会ったことから昨日思ったのだけれど、パイロットが出しているインキ、「色彩雫(iroshizuku)」って奴なんである。実はあんなことを書いたのは、今日出掛ければ多分これに遭遇することができるという読みがあってのことだ。
 だから、教文館に寄って週刊金曜日と月刊世界の6月号を買ってから、真っ直ぐに伊東屋にいった。あそこは中2階が万円筆売り場だ。ところが全部の色が揃っているわけではない。その上真っ白い箱で3,000円以上する箱もあるのだけれど、その差が良くわからない。その上ここの万年筆売り場は四六時中忙しくて、話を聴くチャンスがない。とりあえずセーラーのインキ、極黒(きわぐろ)のカートリッジを買った。というのは、なんと入り口でセーラーの1,000円の万年筆を売っていたので一本買ったからである。
 そのまま伊東屋をでてしまって京橋のメルシャンの先に文房具屋があるのを思いだしてスタコラ歩いたのだけれど、日曜日で当然のようにお休みだった。銀座と日本橋の間にあって、京橋は日曜日になると、本当に嘘のように静かで寂しくなってしまう。
 ここまで来れば日本橋なんてホンの一息だ。目標はMARUZENの地下だろう。エスカレーターを降りて、すぐにいつも2-3種類の帽子しかおいてないところを見に行くと、珈琲色をした夏向きのハットがあって、ひと目見るなり気に入った。ところがなんとサイズが私の頭では中途半端。下のサイズはきつくて、上のサイズはぶかぶかなのである。今年の夏の帽子は相変わらず見つからない。
 万年筆売り場の片隅にインク・カートリッジをおいてあるコーナーがある。そこへ行ってみるとさすがに丸善ではほぼ全部(少し足りなさそうだけれど)の色彩雫(iroshizuku)インキが揃っていた。そしてさっき伊東屋で見た白い箱のなぞも解けた。三種類のインキがセットになった箱だったのである。店員さんのご説明だと、何色か試したい、という客の要望に応えられるようにということなんだそうだ。これだよ、これが日本の商売人が考えるきめの細かさ、って奴なんだね。素晴らしい想像力。これだったらお客はどんなことをしてみたいだろうかと。できることなら、このインキ売り場のすぐ傍にこのインクを試したいお客のために安い万年筆を置いておいたらいいのに。
 というわけで、「山栗」という名前のついたちょっと茶色いインキひと瓶とAPERAというパイロットの鉄ペン万年筆を入手してきた。カートリッジもさせるし、コンバーターもいけるという奴だ。ペン先の太さを「M」でといったのだけれど、「F」とどれほど違うんだという程度でしかないのが面白くない。日本では殆どの人は「F」を使っているらしい。太い方が面白いんだけれどなぁ。そうかといって私のようにたっぷり太いペン先ばかりというのはどうかという話にならないとも限らない。
 どうやら文房具屋から雑貨ブティックへと変身を計ってきた伊東屋に較べると、私にとっては丸善の方が数段面白くなってきたといっても良いのかも知れないなと思わせる日だ。
本日の散歩:9,110歩
 夕飯はまた挽肉カレーを作ったけれど、今度のは圧倒的に緑黄野菜をバリバリ炒めて、市販ルーを使わず、スパイスばかりで味付けをした。最後に入れた柚子ジャムが相当に威力を発揮したような気がする。