ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

トラムの旅

 今日は天気予報が一日まるまる雨だといっている。この天気予報はかなりの確率で当たるみたいで、ここのところその通りの展開になっている。
 というわけで、今日はまたトラムの旅に出ようということにした。ホテルから一番近いところを走っている9番のトラムに乗るところから始めるのはここのところの決まりのようなものだけれど、今日は歩くのは濡れるだけのような気がするので、とことん乗るという線を決めた。それが17番のトラムで、これはどうも路線図から見るとかなりの距離を行きそうだ。どんどん走るうちに妙なことに気がついた。このトラムに乗っている乗客の中に居眠りをしている人が一人もいないのである。
 わが住まい地であったら、バスにしても、地下鉄にしても、JRにしてもほぼ半分から1/3位の人は寝ている(ちょっと大げさ)か、携帯電話をいじっている。どうしてここでは少ないのかと考えると、ほとんどの人がそんなに長い時間交通機関に乗っていないからではないだろうか。
 その代わり、携帯電話で話している奴は少なくとも一人はいるかも知れない。
 さて、この17番のトラムは郊外に向かってひた走る。とちゅうでおばあさんが二人の孫娘とこのトラムに乗ろうと走ってくるのが見えたら、運転手は停留所の後ろ半分に止め、彼らが乗るのを待っていた。
 地下鉄の駅があるところに停まるたびに乗客はどんどん減っていき、郊外のショッピングセンターがあるところまで来たら、ついに乗客はその車両の中で三人となった。うち二人は我々である。
 この三人が終点まで乗ってきた乗客だった。終点はぐるぐるとまわって始発のホームに並ぶ。
 私たちはその駅から今度は10番に乗ってまた違う路線を走る。気がつくと私は寝入っていて、外は雨が強くなっていて、まわりはたくさんの人が立っている。
 異国での路面電車は考えることが多い。