ほぼ足りてまだ欲 その先

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「ワシントン・ハイツ」

ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後 (新潮文庫)

ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後 (新潮文庫)

 たまたま本屋の平積みで手にしたもので、しばらく放っておいた。ワシントン・ハイツというのは今の代々木公園のあたり、オリンピックで開発されたのだけれど、あそこは戦後米軍に接収されていた。旧代々木練兵場だ。タイトルからはただ単にあの地域の今昔について書いてある、懐古ものの本だと思っていたら、なんのなんの、終戦後の日本の占領政策を含めた話になっていて(まだ途中)、私が学校に残っていたら書いたかも知れないテーマに随分重なっている。つまり私にはぴたりと来る中身となっていて、がんがん読み進めるのがもったいないかも知れないという気分になりつつある。
 全く中身と連動しないのだけれど、吉田茂の身長が書かれている。それでどきっとしたのだ。私はチビで、40年前に162.7cmしかなかった。(当時の丸井の採用条件には163cm以上と書かれていて、大いに屈辱を味わったものだ。今ではこんな条件を提示することは禁止されている。)これくらい小さいと小数点以下も重要なのだ。ところが人間は加齢とともに縮むのである。一昨日半年に一回の身体検査で、計ってみると、なんと157cmだと計った看護婦さんが大きな声でいったのである。正直私は涙がちょちょぎれるかと思った。それ位、寂しかったのだ。ところが吉田茂の身長はこの私を下回るという。私は思わず「良しッ!」といってしまった。